任天堂が来期(2018年4月〜2019年3月)までのサービス開始へ向けて開発を進めているスマホ版『マリオカート』、『Mario Kart Tour (マリオカート ツアー)』について、無料でゲームを開始できる Free to Start (フリー・トゥ・スタート) 形式で提供されることが、スマホ事業で任天堂と協業する DeNA の決算説明会にて明らかになりました。
課金?買い切り?『マリオカートツアー』はフリー・トゥ・スタート型アプリに
F2SもF2Pもどちらも Free to Start と呼ばれている
DeNA決算説明会4:
スマホ版マリオカート(Mario Kart Tour)は基本無料(free to start)型。
以上です。ありがとうございました。
— Takashi Mochizuki (@mochi_wsj) 2018年2月8日
フリー・トゥ・スタートというのは、文字通り無料でゲームを開始できる提供方法。似た言葉にフリー・トゥ・プレイ(Free to Play、F2P、基本プレイ無料)がありますが、「タダで遊べる」を意味するF2Pと区別して、任天堂は「始めるのはタダ」という意味で「フリー・トゥ・スタート」という呼び方を使用しています。
たとえば2016年末に配信された『スーパーマリオ ラン』は、ゲームアプリをダウンロードして一部コンテンツを楽しむことができ、気に入れば残りの部分を購入するという、フリー・トゥ・スタート形式の買い切り型アプリでした。ある一定以上を遊ぶにはお金を払ってくださいねという、体験版に製品版購入の導線が用意されているようなものが、フリー・トゥ・スタートの基本的な形。
一方で、『ファイアーエムブレム ヒーローズ』や『どうぶつの森 ポケットキャンプ』は、課金せずとも遊び続けられるフリー・トゥ・プレイ形式の基本プレイ無料アプリ(App内課金あり)。通常フリー・トゥ・スタートとは区別されていますが、DeNA によれば、これら2つのアプリもフリー・トゥ・スタートであると案内されています。
なので『マリオカートツアー』が基本無料(Free to Start)だと言われても、結局のところ具体的なビジネスモデルはまだはっきりしていないことになります。ここから分かるのは、無料でダウンロードしてゲームを開始できるんだなということ。
DL数はマリオ、でも売上が好調なのはFEH
任天堂のスマホ事業の収益を見ると、買い切り型だった『スーパーマリオ ラン』は期待ほど購入率を伸ばせず。追加課金が発生しない買い切り型が悪いとは思いませんが、スマホゲーム市場での売り方としては課題を残しました。
一方、ガチャにより継続的に売上が発生する基本プレイ無料の『ファイアーエムブレム ヒーローズ』は、マリオほどのDL数ではないもののその売上は好調で、スマホ事業を支える存在となっています。
登場キャラクターやコースの数、マシンパーツの多さは課金型との相性が良さそうです。
『マリオカート』はニンテンドー3DSで発売された『7』以降、マシンパーツを組み合わせてカートをカスタマイズすることが可能になりました。さらにはマリオファミリー以外の任天堂キャラクターも参戦するようになるなど、操作キャラクターも増加。Nintendo Switch で発売された『8 デラックス』では、シリーズ最多となる42人のキャラクターが登場しています。キャラクター、コース、マシンパーツなどをアプリ内で販売することも有り得そうです。
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