『マリオ』『ゼルダ』『ポケモン』をはじめとして、数多くのフランチャイズを抱える任天堂ですが、新しいキャラクターを作る事が、必ずしも新しいフランチャイズとイコールで結びつかないと任天堂の宮本茂氏は言います。
宮本氏といえば、『マリオ』『ゼルダ』『ドンキーコング』『ピクミン』など数々の任天堂キャラクターを生み出してきていますが、最初に彼等キャラクターを作るのではなく、遊びの仕組みありきだとのこと。こうした任天堂のゲーム作りについてはたびたび語られていますが、改めて語られています。
社内の若いスタッフから「新しいフランチャイズを作ろう」という話が出ますが、新しいキャラクターを作ることが同時に新しいフランチャイズを作ることかというと、僕はそうではないと思います。要は、新しい遊びの仕組みやメディアの新しい使い方を展開できるのが「新しい商品」であって、最初にキャラクターから作るわけではありません。
そういう意味では、『nintendogs』や『脳トレ』や『Wii Fit』は全部新しいフランチャイズだと思っています。『マリオ』のようにシンボルとなる「絵」がないので、なかなか新しいフランチャイズと思ってもらえませんが、こうした商品は実際に売り上げに貢献しています。
ゲームファンに限らず幅広い人に楽しんでいただくという視点を持って、ずっとこれからも開発を続けていきたいと思います。
と宮本氏は述べ、必ずしも新しいキャラクターを作る事が新しいフランチャイズを作る事と同義では無いと持論を展開。また任天堂が知名度の高いフランチャイズを多数抱えていることは、一つの強みだとも。
確かに、パッと見て任天堂ソフトだとわかる知名度、かつ人気も高いキャラクターを多数抱えているのは大きな強みですよね。商品イメージを伝えるのも難しくありません。一方で、イメージがほぼ固まっている既存キャラクターの新作では、新規顧客を呼び込むことはもはや容易ではありません。
お馴染みのキャラクターの新作で間口を広げる取り組みもしつつ、最近のパッケージタイトルではご無沙汰な新規IPでも勝負していってもらいたいなあという思いがありますね。そうした意味で、シリーズタイトルに終始したE3 2013は、意図されたものだったとはいえど、ちょっとパンチの弱さを感じました。