Warner Bros.がゲーム戦略を転換、AAAよりF2Pやモバイル、ライブサービス分野に注力


ホグワーツ・レガシー

 

Warner Bros. Discovery のゲーム部門責任者である J.B. Perrette 氏は同社の今後のゲーム戦略として、リスクが高く商業的な成功が不確実な AAA タイトルの開発を行うよりも、基本プレイ無料タイトルや Android / iOS モバイル向けタイトルに注力していく考えを示しました。モルガン・スタンレーの講演イベントにて、Warner Bros. のゲーム戦略の転換が明らかになりました。

AAA よりも F2P やモバイル、ライブサービス

Warner Bros. は 2023 年、『ホグワーツ・レガシー』で 2,000 万本を超える大ヒットを記録。年間トップセラーのひとつとなりました。しかし Perrette 氏はこの種の成功は決して保証されていない、不安定な市場であると述べています。実際、2024 年の新作『スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』のセールスは期待外れだったといいます。

ゲーム分野の収益を安定させるため Warner Bros. はゲーム戦略を転換。継続的な収益を見込めるライブサービスやモバイル、基本プレイ無料タイトルに注力する決定を行いました。

今後の計画としては、コアフランチャイズに注力し、少なくともその一部はモバイルやFree-to-Play(F2P、基本プレイ無料)に展開することでボラティリティ軽減を目指します。また人々が長期間にわたってプレイし、お金を費やすライブサービスゲーム分野への投資も継続的に行います。2024 年はモバイル向けの新しい基本プレイ無料ゲームがいくつかリリースされるのだとか。

新たな分野に挑戦するからといって、Warner Bros. が必ずしも大規模なシングルプレイ AAA タイトルの開発を完全に止めるわけではありません。しかしその場合でも単にコンソールゲームを発売するだけでなく、ライブサービス要素を組み込むなどハイブリッドな形式を検討しているようです。

Warner Bros. は『DCユニバース』『モータルコンバット』『ゲーム・オブ・スローンズ』『ハリー・ポッター』など人気ブランドだけでなく、11 もの内製の開発スタジオも抱えています。Perrette 氏はこうした同社の存在をユニークな立場にあると説明します。似たような立場のディズニーは自社開発よりも他社にライセンス供与しています。

Perrette 氏はまた、Warner Bros. には将来のゲームタイトルをより成功させるための “戦略的な投資計画” があるとほのめかしています。Warner Bros. は最近、ブランド管理と持続可能性をサポートするため新たな人材を迎えたとも付け加えています。


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