2023年11月の英国ゲーム市場は455万本のソフトが販売され、2022年11月と比べ3%減少しました(GSD調べ)。今年は11月発売の大型新作が少なく、その影響が指摘されています。2022年は『God of War Ragnarök』や『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』がありました。
11月のソフト市場を牽引したのは『Call of Duty: Modern Warfare III』。イギリスで最も人気のあるシリーズのひとつで、ライバルもいなかったことから順当に1位を獲得しています。ただし前年発売の『Call of Duty: Modern Warfare II』の続編であることの周知が上手くいっていないようで、新作の初動は昨年と比べおよそ38%減少しています。
Nintendo Switch 版が発売され、さらにブラックフライデーセールも後押しした『Hogwarts Legacy』は月間売上が100%増加。3位につけました。2位の『EA Sports FC 24』は『FIFA 23』と比べやや減。ただ近い規模となっており、『FIFA』から離れたリブランディングの影響はほとんどないようです。サッカージャンルの新作としては『Football Manager 2024』が6位に初登場。売上は昨年と比較し4%減少しました。
また『スーパーマリオRPG』はトップ10入りを逃しています。スーパーファミコンで発売された同名アクションRPGのリメイクですが、イギリスを含むヨーロッパではオリジナル版がリリースされていません。
2023年11月 UK 月間トップ10(パッケージ+デジタル)
- Call of Duty: Modern Warfare III (Activision Blizzard)
- EA Sports FC 24 (EA)
- Hogwarts Legacy (Warner Bros.)
- Marvel’s Spider-Man 2 (SIE)
- スーパーマリオブラザーズ ワンダー (任天堂)*
- Football Manager 2024 (セガ)
- Assassin’s Creed Mirage (Ubisoft)
- マリオカート8 デラックス (任天堂)*
- Nintendo Switch Sports (任天堂)*
- Grand Theft Auto 5 (Rockstar)
*デジタルを含まない
PS5が大きく売上を伸ばす
GfK 提供のデータによると、イギリス国内では2023年11月に48.6万台以上の家庭用ゲーム機が販売。10月と比べ176%増、前年同月比で32%増加しました。ブラックフライデー期間の割引で各ハード大きく動いたのはもちろんですが、この時期に初めてまとまった在庫があった PS5 の伸びが特に顕著で、10月と比べ149%増、前年同月比で126%増加しました。PS5 は2023年のハード市場の牽引役となっており、ここまでのハード市場は2022年同時期と比べ12%増加しています。
2位は Xbox Series X|S。ブラックフライデーセールにより10月と比べ231%増加しました。前年同月比では4%増。
Nintendo Switch は3位でした。売上は10月と比べ175%増加していますが、2022年11月と比べると19%減少しています。