ファミコン時代からこれまでに、さまざまなハードで多くのタイトルを発売してきた任天堂。シリーズが続いているものもあれば、ある時から長らく新作を見ることができないものもあります。こうした休眠中のシリーズ・IPについて、任天堂はどう考えているのでしょうか。
株主総会において、『F-ZERO』シリーズなど⻑らく続編が発売されてない任天堂タイトルについて、新作やリメイクの要望が出ていたようです。過去に発売された任天堂タイトルには非常に評価の高いタイトルがあり、しかし休眠中のものについて、積極的に有効活用してほしいと要望が出されています。
なお任天堂公式サイトには『F-ZERO』のみがピックアップされていますが、質問者からは『バテン・カイトス』や『カエルの為に鐘は鳴る』『カードヒーロー』などより多くのタイトルが挙げられていたようです。
これについて任天堂・古川社長は「ご要望のあるすべての任天堂タイトルにおいて、続編を含む新作やリメイクタイトルを開発することは現実的には難しい」と回答。「ファンのみなさんにご期待いただいていることは大変ありがたいことであり、感謝しています」とも述べています。
任天堂の株主の中にはファン目線の方も多くいて、過去に『ファミコン探偵倶楽部』のリメイク要望が出されたことがあり(2019年の第79期)、後に Nintendo Switch で実際に同シリーズのリメイクが発売されました(2021年5月14日発売)。
取締役専務執行役員の高橋伸也氏によるとこれは偶然であり、その時すでに水面下でリメイクのプロジェクトが進行していました。
そのため株主総会の場で株主が特定タイトルの新作・リメイクの要望を出したとしても、一般的には実現するものではありません。ビジネス的にプラスであると判断された場合はその限りではないでしょうけれど。
高橋氏は「特定のタイトルについて、今後のリメイクの計画の有無をお話しすることはできません」とした上で「お客様に楽しんでいただくために、常にいろいろな可能性を考えながら開発に取り組んでいます」と述べています。
『メトロイド』のようにリブートが成功した例もあるので、休眠IPの掘り起こしも積極的に取り組んでいってもらいたいですね。