NPD グループから 2022 年 5 月の米国ゲーム市場規模が報告されています。レポートによると 2022 年 5 月の米国ゲーム市場は 2021 年 5 月と比べ 19% マイナスの 36.8 億ドル。35 億ドルだった 2020 年 2 月以降で最低の月となりました。年初来では 2021 年 1-5 月と比べ 10% マイナスの 219.4 億ドルでした。前年比で唯一伸びているのはサブスクリプションだということです。
Contents
2022年5月 米国ゲーム市場規模
売上高 : 新規タイトル不足で大幅減
- コンテンツ : 33億3,200万ドル(▲19%)
- ハードウェア : 2億1,600万ドル(▲11%)
- 周辺機器類 : 1億3,100万ドル(▲7%)
- トータル : 33億3,200万ドル(▲19%)
※コンテンツにはコンソールやクラウド、モバイル、携帯機、PC、VRのパッケージ及びデジタルのゲーム本編、DLC/MTX、サブスクリプションが含まれます。
※モバイルの集計データはSensor Tower提供
- コンテンツ : 193億500万ドル(▲10%)
- ハードウェア : 17億5,900万ドル(▲9%)
- 周辺機器類 : 8億7,500万ドル(▲14%)
- トータル : 219億3,800万ドル(▲10%)
市場を牽引する新規タイトルの不在や巣ごもりを終えて体験型コト消費への回帰、あるいはあらゆるモノの価格が上昇する記録的なインフレが続いている影響などもあり、ゲーム産業への支出は引き締めの方向へ動いているようです。
ソフトウェア : エルデンリングが首位復帰
NPD では小売店が販売するパッケージ版ソフトおよびパブリッシャーから直接提供されるデジタルデータを集計しランキングを作成しています。すべての企業が参加しているわけではなく、たとえば任天堂やアクティビジョン・ブリザードなどのパブリッシャーはデータを提供していません。
ランキングは販売本数ではなく、売上金額で算出。ゲーム本編の売上であり、ゲーム内支出や追加コンテンツは含まれません。
2022年5月 US チャート トップ20
- (2) Elden Ring (エルデンリング)* – バンダイナムコエンターテインメント
- (1) LEGO Star Wars: The Skywalker Saga – Warner Bros. Interactive
- (5) Nintendo Switch Sports* – 任天堂
- (–) Evil Dead: The Game – Saber Interactive
- (3) MLB: The Show 22# – 複数メーカー
- (4) Kirby and the Forgotten Land (星のカービィ ディスカバリー)* – 任天堂
- (6) Call of Duty: Vanguard – Activision Blizzard
- (8) Mario Kart 8: Deluxe (マリオカート8 デラックス)* – 任天堂
- (9) Gran Turismo 7 – SIE
- (10) Pokémon Legends: Arceus (Pokémon LEGENDS アルセウス)* – 任天堂
- (11) Minecraft – 複数メーカー
- (7) Horizon II: Forbidden West – SIE
- (16) Animal Crossing: New Horizons (あつまれ どうぶつの森)* – 任天堂
- (14) Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)* – 任天堂
- (13) Call of Duty: Black Ops: Cold War – Activision Blizzard
- (12) FIFA 22 – Electronic Arts
- (18) Mario Party Superstars (マリオパーティ スーパースターズ)* – 任天堂
- (45) Pokemon: Brilliant Diamond/Shining Pearl (ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール)* – 任天堂
- (23) Call of Duty: Modern Warfare (2019) – Activision Blizzard
- (34) The Elder Scrolls V: Skyrim – 複数メーカー
*デジタル販売は含まれません。
#Xbox 版デジタルデータは含まず
2022年5月の月間チャートは『エルデンリング』がトップに返り咲き。新作では映画『死霊のはらわた』シリーズを題材とする『Evil Dead: The Game』が4位でデビュー。4月タイトルでは『LEGO Star Wars: The Skywalker Saga』は2位へ、『 MLB: The Show 22』は5位へダウン。一方『Nintendo Switch Sports』は3位へ浮上しています。
『エルデンリング』は年間でもトップを走っており、2022年は1位が定位置の『CoD』を2位に後退させることになるかもしれません。
任天堂タイトルでは『星のカービィ ディスカバリー』が 4 位と好位置をキープ。シリーズ初の 3D アクションは好調な売れ行きを示し続けています。『マリオカート8 デラックス』や『Pokémon LEGENDS アルセウス』『あつまれ どうぶつの森』『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』などのタイトルもトップ20入りをはたしています。
その他興味深いところでは『The Elder Scrolls V: Skyrim』が 20 位に復帰。10 年以上前のタイトルの異例のトップ 20 復帰は PC 版の売上が中心となっており、Steam Deck やベセスダの新作『Starfield』の宣伝が大規模に開始されたことなど、いくつか要因がありそうです。
とはいえ新規リリースを欠いた 2022 年 5 月は市場規模が大きく縮小。定番タイトルは下支えする存在ではありますが、業界を活性化するためにより多くの新鮮なタイトルを必要としています。
過去 12 か月のトップ10
- (1) Elden Ring (エルデンリング)* – バンダイナムコエンターテインメント
- (2) Call of Duty: Vanguard – Activision Blizzard
- (3) Madden NFL 22 – Electronic Arts
- (4) Pokemon: Brilliant Diamond/Shining Pearl (ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール)* – 任天堂
- (6) LEGO Star Wars: The Skywalker Saga – Warner Bros. Interactive
- (5) Battlefield 2042 – Electronic Arts
- (8) FIFA 22 – Electronic Arts
- (7) Far Cry 6 – Ubisoft
- (10) Pokémon Legends: Arceus (Pokémon LEGENDS アルセウス)* – 任天堂
- (11) Mario Kart 8: Deluxe (マリオカート8 デラックス)* – 任天堂
*デジタル販売は含まれません。
2022年 年間トップ20(1-5月)
- (1) Elden Ring (エルデンリング)* – バンダイナムコエンターテインメント
- (2) LEGO Star Wars: The Skywalker Saga – Warner Bros. Interactive
- (3) Pokémon Legends: Arceus (Pokémon LEGENDS アルセウス)* – 任天堂
- (4) Horizon II: Forbidden West – SIE
- (5) MLB: The Show 22# – 複数メーカー
- (7) Call of Duty: Vanguard – Activision Blizzard
- (6) Gran Turismo 7 – SIE
- (8) Kirby and the Forgotten Land(星のカービィ ディスカバリー)* – 任天堂
- (10) Mario Kart 8: Deluxe (マリオカート8 デラックス)* – 任天堂
- (9) Madden NFL 22 – Electronic Arts
- (11) FIFA 22 – Electronic Arts
- (13) Minecraft – 複数メーカー
- (33) Nintendo Switch Sports* – 任天堂
- (12) Marvel’s Spider-Man: Miles Morales – SIE
- (15) Monster Hunter: Rise (モンスターハンターライズ) – カプコン
- (14) Dying Light 2: Stay Human* – スクウェア・エニックス
- (17) Animal Crossing: New Horizons (あつまれ どうぶつの森)* – 任天堂
- (16) Mario Party Superstars (マリオパーティ スーパースターズ)* – 任天堂
- (18) Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)* – 任天堂
- (20) Call of Duty: Black Ops: Cold War – Activision Blizzard
*デジタル販売は含まれません。
#MVP Edition と Digital Deluxe Edition のみ含む
任天堂 プラットフォーム トップ10
- (3) Nintendo Switch Sports* – 任天堂
- (2) Kirby and the Forgotten Land(星のカービィ ディスカバリー)* – 任天堂
- (1) LEGO Star Wars: The Skywalker Saga – Warner Bros. Interactive
- (4) Mario Kart 8: Deluxe (マリオカート8 デラックス)* – 任天堂
- (5) Pokémon Legends: Arceus (Pokémon LEGENDS アルセウス)* – 任天堂
- (7) Animal Crossing: New Horizons (あつまれ どうぶつの森)* – 任天堂
- (6) Super Smash Bros. Ultimate (大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)* – 任天堂
- (8) Mario Party Superstars (マリオパーティ スーパースターズ)* – 任天堂
- (16) Pokemon: Brilliant Diamond/Shining Pearl (ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール)* – 任天堂
- (9) The Legend of Zelda: Breath of the Wild (ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)* – 任天堂
*デジタル販売は含まれません。
PlayStation プラットフォーム トップ10
- (2) MLB: The Show 22# – SIE
- (3) Elden Ring (エルデンリング)* – バンダイナムコエンターテインメント
- (–) Evil Dead: The Game – Saber Interactive
- (1) LEGO Star Wars: The Skywalker Saga – Warner Bros. Interactive
- (5) Gran Turismo 7 – SIE
- (4) Horizon II: Forbidden West – SIE
- (6) Call of Duty: Vanguard – Activision Blizzard
- (7) Marvel’s Spider-Man: Miles Morales – SIE
- (11) Ghost of Tsushima – SIE
- (14) Minecraft – Microsoft
*デジタル販売は含まれません。
Xbox プラットフォーム トップ10
- (2) Elden Ring (エルデンリング)* – バンダイナムコエンターテインメント
- (1) LEGO Star Wars: The Skywalker Saga – Warner Bros. Interactive
- (–) Evil Dead: The Game – Saber Interactive
- (3) Call of Duty: Vanguard – Activision Blizzard
- (4) Call of Duty: Black Ops: Cold War – Activision Blizzard
- (9) FIFA 22 – Electronic Arts
- (6) Call of Duty: Modern Warfare (2019) – Activision Blizzard
- (10) Call of Duty: Black Ops III – Activision Blizzard
- (5) Forza Horizon 5 – Microsoft
- (7) Halo: Infinite – Microsoft
*デジタル販売は含まれません。
ハードウェア : Nintendo Switch が牽引
ハードウェア市場の売上高は前年同月比で11%減の2億1,600万ドルでした。4 月は上向いたハード売上ですが供給不足等により再び減速。そうした中、5 月の売り上げトップは販売台数・販売金額ともに Nintendo Switch でした。年初来では Nintendo Switch が販売台数トップ。販売金額の面では Xbox Series X|S がトップに立っています。
Xbox Series X|S は今年これまでのところ、前年と比べて売上高が伸びているの唯一プラットフォームだということです。
周辺機器・アクセサリ類
周辺機器・アクセサリ類の売上高は前年同月比 7% 減の 1 億 3,100 万ドルでした。もっとも売れたのは 4 月に引き続き PS4 用コントローラーの「DualShock 4」。年初来では「Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2」がトップをキープしています。