任天堂は2021年7月6日、家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」(ニンテンドースイッチ)の新たなバリエーションとして「Nintendo Switch(有機ELモデル)」を発売すると発表しました。
発売日は2021年10月8日で、価格は37,980円(税込)。
本体カラーは「ホワイト」と「ネオンブルー・ネオンレッド」の2種類。
現行モデルとライトも販売を継続。有機ELモデルの登場により、Nintendo Switch ファミリーは3つのバリエーション展開となります。
有機ELモデルは現行モデルとどこが変わったのでしょうか。
この記事では新たに登場する有機ELモデルの特長や現行モデル(ノーマル)との違いについて紹介しています。
https://youtu.be/KgKt5ULX0qQ
Contents
Nintendo Switch(有機ELモデル)登場
「Nintendo Switch(有機ELモデル)」は、鮮やかな発色が可能となる有機ELディスプレイを搭載したニンテンドースイッチの新たなバリエーション。
現行モデルのスイッチとほぼ同じ本体サイズに、7.0 インチの有機ELディスプレイが搭載されます。現行のスイッチは6.2インチ液晶、ライトは5.5インチ液晶です。ディスプレイ枠のベゼルが細くなり、テーブルモードや携帯モードで遊ぶ際の没入感が増しています。
機能・特長を比較
任天堂は「Nintendo Switch(有機ELモデル)」発売後も従来モデルを併売していくと発表。「Nintendo Switch(有機ELモデル)」と「Nintendo Switch」(現行通常モデル)、「Nintendo Switch Lite」の3種類のバリエーション展開となります。
主な機能や特長の違いは以下の通りです。
Nintendo Switch 有機ELモデル | Nintendo Switch | Nintendo Switch Lite | |
---|---|---|---|
サイズ | 縦102mm×横242mm×厚さ13.9mm (Joy-Con取り付け時) | 縦102mm×横239mmx厚さ13.9mm (Joy-Con取り付け時※) | 縦91.1mm×横208mmx厚さ13.9mm |
質量 | 約320g (Joy-Con取り付け時:約420g) | 約297g (Joy-Con取り付け時:約398g) | 約275g |
画面 | 7.0インチ 有機ELディスプレイ 1280×720ピクセル | 6.2インチ液晶 1280×720ピクセル | 5.5インチ液晶 1280×720ピクセル |
タッチスクリーン | 静電容量方式 | 静電容量方式 | 静電容量方式 |
CPU/GPU | NVIDIA社製 カスタマイズされたTegraプロセッサー | NVIDIA社製 カスタマイズされたTegraプロセッサー | NVIDIA社製 カスタマイズされたTegraプロセッサー |
本体保存メモリー | 64GB | 32GB | 32GB |
通信機能 | 無線LAN IEEE 802.11 a/b/g/n/ac準拠 Bluetooth 4.1 | 無線LAN IEEE 802.11 a/b/g/n/ac準拠 Bluetooth 4.1 | 無線LAN IEEE 802.11 a/b/g/n/ac準拠 Bluetooth 4.1 NFC 近距離無線通信 |
有線LAN TVモード時 | ● | ▲ 市販の有線LANアダプターが必要 | |
映像出力 TVモード | 最大 1920×1080ピクセル 60fps | 最大 1920×1080ピクセル 60fps | |
携帯モード テーブルモード | 1280×720 ピクセル | 1280×720 ピクセル | 1280×720 ピクセル (携帯モード専用) |
音声出力 | リニアPCM 5.1ch対応 | リニアPCM 5.1ch対応 | |
スピーカー | ステレオ | ステレオ | ステレオ |
内蔵バッテリー | 4310mAh リチウムイオンバッテリー | 4310mAh リチウムイオンバッテリー | 3570mAh リチウムイオンバッテリー |
バッテリー 持続時間 | 約4.5~9.0時間 | 約4.5~9.0時間 | 約3.0~7.0時間 |
充電時間 | 約3時間 | 約3時間 | 約3時間 |
価格(税込) | 37,980円 | 32,978円 | 21,978円 |
7.0 インチ 有機ELディスプレイ
「Nintendo Switch(有機ELモデル)」は現行モデルと本体サイズはほぼ変わらずに、ディスプレイサイズが 7.0 インチに拡大。有機ELの採用で、これまでより色鮮やかな発色が可能になりました。
- Nintendo Switch 有機ELモデル : 7.0 インチ(1280×720 ピクセル)
- Nintendo Switch : 6.2 インチ(1280×720 ピクセル)
- Nintendo Switch Lite : 5.5インチ(1280×720 ピクセル)
解像度はこれまでと変わらず、1280×720 ピクセル。そのため 1 インチあたりの画素数 ppi は若干低下。
スタンドの改良
テーブルモードで遊ぶ際に便利なスタンド。「Nintendo Switch(有機ELモデル)」では好みの角度で固定できるフリーストップ式が採用。自分の見やすい角度でプレイできるようになりました。またスタンド幅がワイドになり安定感が向上。マルチプレイが白熱しても、画面が不安定になることが減っています。
スピーカーの改良
本体搭載スピーカーが改良され、新しいステレオスピーカーが搭載。携帯モードやテーブルモードでのプレイを、よりクリアなサウンドで楽しめるようになりました。
本体保存メモリーが「64GB」に
従来は「32GB」だった本体保存メモリーが、「64GB」に倍増。microSDカードを使わないときの容量不足の不安がやや軽減しています。もちろん、microSDカードを使いさらに容量を増やすことも可能です。
- 64GB : Nintendo Switch(有機ELモデル)
- 32GB : Nintendo Switch、Nintendo Switch Lite
有線LAN端子を搭載した新しいドック
「Nintendo Switch(有機ELモデル)」ではTVモード時に使用する付属のドックも新しいモデルに変更。新たなドックは2つのUSB端子とテレビに接続するためのHDMI端子、有線LAN端子が搭載されています。
従来のドックはUSB端子が側面に2つ、背面に1つの計3つ。背面のUSB端子が有線LAN端子に置き換えられる形となりました。
なおこの新しいドックは、従来の Nintendo Switch でも使うことができます。また従来のドックを、「Nintendo Switch(有機ELモデル)」で使うことも可能です。
Joy-Con
Joy-Conのアップデートはなし。良くも悪くも機能面の変更はなく、今ある Joy-Con をそのまま使うことができます。
対応ソフト
Nintendo Switch に対応する全てのソフトで遊ぶことができます。
ただしこれまでとはわずかではありますが本体サイズが異なり、また画面サイズも異なることから、一部のソフトでゲーム体験に違いが生じる場合があります。
性能面の変更はあるの?
新型スイッチに関して様々な噂や憶測が飛び交っていた中で、最も注目されていた部分だったであろう性能の向上。高性能化した他社の次世代機から大きく見劣りしないよう、競争力を維持するため4K出力に対応するだとか、それに合わせて性能がアップすると報じられてきました。
「Nintendo Switch(有機ELモデル)」は「Nintendo Switch Pro」あるいは「New Nintendo Switch」と呼ばれるような、性能向上はあるのでしょうか。
CPUやRAMの変更はない
任天堂は海外メディア The Verge に対して、CPUやメモリーといった内部仕様に大きな変更がないことを明らかにしています。
任天堂の広報担当者は、「Nintendo Switch(有機ELモデル)は、これまでの Nintendo Switch モデルから新たな CPU を搭載したり、RAMを増やしたりはしていません」と回答しています。
任天堂公式の仕様を見ても、他モデルと同じ「NVIDIA社製 カスタマイズされたTegraプロセッサー」であるとされています。現状、性能の向上を示すソースはありません。
Nintendo Switch は2017年3月に発売。2年後の2019年には携帯モードに特化した Nintendo Switch Lite が発売されています(合わせて通常モデルもバッテリー持続時間等を改善したモデルに変更)。さらにそこから2年、3つ目の本体バリエーションとして Nintendo Switch(有機ELモデル)が加わりました。