国内家庭用ゲーム機等のレーティング審査を行う「CERO」(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)は4月7日、政府の新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言を受けた東京都の外出自粛要請により、「4月8日〜5月6日」までの期間、審査(審査中を含む)をはじめとするすべての業務を休止すると発表しました。
新たに審査が完了しないことで、今後発売予定のゲームソフトにも影響をおよぼしそうです。
臨時休業のお知らせ
2020-04-07
政府の新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言を受け、東京都知事より5月6日までの外出自粛要請がなされました。本機構では外部審査員が事務所に来訪して審査を行なう方式であるため、職員や審査員の在宅での審査業務はできかねます。そのため、審査(審査中のものを含む)をはじめとする全ての業務を、4月8日より5月6日まで止むを得ず休止させていただきます。事務局はその間は閉鎖いたしますので郵便物や宅配便などの審査資料の受け取りはできかねます。なお、5月7日以降の業務の再開については、改めてホームページにてお知らせいたします。
関係の皆様には多大なご負担をおかけして誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解をいただきますようお願いいたします。
via: 臨時休業のお知らせ
CEROは日本国内の家庭用ゲーム機や一部PCゲームに関して、収録される内容・表現から年齢別レーティング制度を運用・実施する機関。日本国内で販売される、業務用ゲームソフトを除いた家庭用ゲームソフト等は基本的にCEROでレーティング審査を受け、A(全年齢)〜Z(18歳以上のみ)まで5段階に評価された上で店頭に並ぶこととなります。
年齢区分の表示によって含まれる表現内容の対象年齢がわかるため、安心してゲームソフトを購入し、あるいは買い与えることができます。
CEROでは外部審査員が事務所に来訪して審査を行う方式を取っており、職員や審査員の在宅での審査業務はできないと説明。政府の緊急事態宣言および東京都の外出自粛要請により、すべての業務を1か月休止し、事務局もこの間は閉鎖。郵便物や宅配便などの審査資料の受け取りもできなくなるということです。5月7日以降、業務を再開するときは改めて発表するとのこと。
4月に入るまでに審査が完了していないソフトは発売スケジュールの見直しを余儀なくされるでしょうし、5月に業務再開して以降も、通常の体制に戻るまで影響は続きそうです。
海外の対応は?
家庭用ゲーム機向けソフトの発売でレーティング機関の審査が必要となるのは日本だけではありません。海外も同様に、各地域のレーティング機関の審査を受ける必要があります。
IGN によると、北米のレーティング機構Entertainment Software Rating Board(ESRB)や欧州のPan European Game Information(PEGI)、そしてオーストラリアのAustralian Classification Board(ACB)は審査が止まることなく、リモートワークに切り替えるなどして審査を続けているそうです。海外市場では日本のような事態には陥っておらず、場合によっては多少の遅延可能性も出てくるかもしれませんが、審査業務が続けられています。