クロスメディア展開を活用し、次々とヒット作を創出しているゲームメーカー、レベルファイブ。近年は任天堂プラットフォームを中心に人気ソフトを発売している同社ですが、今後発売ゲームをすべてスマホにも対応していく方針のようです。
日経トレンディのインタビューの中で日野社長は「基本的には、これからのうちのゲームはすべてスマホに対応していきたいと思っている」とコメント。ルール作りは必要とした上で、家庭用ゲーム機向けのタイトルでも、スマホで遊べるようになる予定です。
基本的には、これからのうちのゲームはすべてスマホに対応していきたいと思っています。コンシューマーで作ったタイトルは、スマホでも遊べるようにしていこうと。コンシューマーの作品をどうやってスマホに持っていくかというきちんとしたルール付けは必要ですけど、やっぱり最近は子どもたちもスマホで遊ぶようになっていることが分かってきましたね。
というのも、最近子どもたちの間でスマホの普及率が上がっていて、身近なところで聞く話もどんどんスマホの話題が増えているのだとか。軽いゲームならおさがりの少々古い端末でも動きますし、ゲーム端末として、日本でも無視できない規模に成長しています。
僕は、本当に生の声を聞かせてくれる身近なファンをすごく大事にしているのですが、つい昨日も僕が行く床屋さんで驚いたことがあったんです。店長の息子さんが、僕のことを知っていて、お店に行くとすぐに来るんですよ。昨日もまた、僕が散髪をしている横でずっと話を聞かせてくれていたんですが、それが全部『ぷにぷに』の話題だったんです。
小学1年生の男の子で、つい先日まではニンテンドー3DSの話ばかりだったのに。それで時代が変わってきたなと本当に感じましたね。だからもう多分そこまできているんですよね、ポータブルゲーム機じゃなくて、スマホでゲームを遊ぶ世界って言うのがね。
とはいえ、スマホは現状、小さい子が1人で遊ぶことは想定されていないと日野社長は指摘。それでも、好むと好まざるとにかかわらず、スマホ対応は避けられないと複雑な想いも明かしています。
――小学生の子どもに対して、スマホを渡しづらいという親もいると思います。
日野氏: 親として確かにそれはそうですよね。『ぷにぷに』も、正直に言って小学1年生が1人でプレイすることを想定できてはいないですね。ただ、僕らとしては、親子で遊ぶということは念頭に置きました。課金のことなども含めて、親子で話し合って遊んでいただければと。今後は業界全体で絶対的にスマホの存在感が大きくなると思います。本当にそこでゲームを作りたいかどうかはさて置いて、避けられないところですね。