NPDグループから発表された、2016年2月期の北米ビデオゲーム市場規模は、ハードウェア・ソフトウェアともに前年同月比で大きく落ち込んで、市場総規模も1億ドル以上の減少となりました。
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ハードウェア:PS4が引き続き牽引、全体の販売規模は縮小
ハード市場は前年同月比で23%もの減少を見せ、3億ドルを割り込み2億9220万ドルでした。携帯型ゲーム機市場の縮小による影響が大きく、昨年2月に発売され、月間トップハードとなったNewニンテンドー3DSの反動減により、前年同月比で58%のマイナス。金額では4800万ドル減少したということです。
据置型ゲーム機の方も、第7世代の旧世代機、第8世代の現行機ともに減少。旧世代機の販売規模は大きくありませんが、第7世代は77%減。第8世代も6%減少しました。ただ既に販売の中心は殆どが現行機へと移っていることから、第7世代縮小の影響は小さく、減少額は700万ドル程度だと NPD のアナリスト Liam Callahan 氏は指摘。
第8世代の現行機は金額ベースで86%のシェアを占めているということです。
ソフトウェア:前作を凌ぐ規模でFar Cry Primalが首位デビュー
月間USチャートは『Far Cry Primal』がトップを獲得。シリーズの前作『Far Cry 4』を上回る初動を見せました。しかしながら、他にも『ストリートファイターV』や『ファイアーエムブレムif』と新作が登場する中、2月の新作販売は昨年から金額ベースで4%、本数ベースで12%ダウン。
第8世代のソフト市場が14%(2800万ドル)成長する一方で、第7世代は52%ダウン。携帯機もまた、New3DSのローンチで『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D』『モンスターハンター4G』が発売され、両タイトルがトップ10入りした昨年と比較して30%ダウンしました。
とはいえ、任天堂の2月の新作である『ファイアーエムブレムif』は40万規模を販売し、『白夜王国』が9位に入るなど一定の存在感を見せています。
これらの結果、ソフト市場の販売額は10%減の3億390万ドル、PCソフト込みでは11%減の3億950万ドルでした。
2016年2月 USチャート トップ10
- Far Cry: Primal (PS4, Xbox One)
- Call of Duty: Black Ops 3 (Xbox One, PS4, 360, PS3, PC)
- Grand Theft Auto V (PS4, Xbox One, 360, PS3, PC)
- NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム4 (PS4, Xbox One)
- NBA 2K16 (PS4, Xbox One, 360, PS3)
- LEGO Marvel Avengers (360, Xbox One, PS4, Wii U, PS3, 3DS, Vita)
- ストリートファイターV (PS4)
- Minecraft (360, Xbox One, PS4, PS3)
- ファイアーエムブレムif 白夜王国 (3DS)
- Fallout 4 (PS4, Xbox One, PC)
周辺機器・アクセサリ
唯一の成長市場である周辺機器・アクセサリは1%アップの2億4640万ドル。デジタルストア決済用のポイントカードやサブスクリプションカード、コントローラ、ヘッドセット、ヘッドホンなどが好調だったということです。
またポイント・サブスクリプションカードに関しては12ヶ月間の販売額が初めて10億ドルを突破。デジタルへの移行が進んでいることを感じさせます。それだけNPDのソフトランキングが実態とずれてきているとも言えますが。
2016年2月期 アメリカゲーム市場規模
- ハードウェア:2億9220万ドル(▲23%)
- ソフトウェア:3億0390万ドル(▲10%)
- ソフトウェア(PC込):3億0950万ドル(▲11%)
- 周辺機器・アクセサリ:2億2640万ドル(+1%)
- 市場全体:8億4250万ドル(▲12%)