NPD 2016年3月:Ubisoft&任天堂新作が好調、『The Division』が首位獲得、 『トワプリHD』『ポッ拳』もトップ10入り


 

NPDグループから、2016年3月期におけるアメリカビデオゲーム市場の販売規模が報告され、2016年3月のアメリカビデオゲーム市場は、前年と同程度の9億6410万ドルになったことが明らかになりました。

ハードウェアは前年割れの状況が続いているものの、ソフトウェアはUbisoftの『Tom Clancy’s The Division』や任天堂の『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD』など注目タイトルの発売により8%増を達成。周辺機器・アクセサリ類も9%増と引き続き好調でハードの不振を相殺しました。

ハードウェア:2年連続で前年割れ

ハードウェア市場は2億5320万ドルを販売。昨年3月と比較して、台数ベースでは17%、金額ベースでは19%減少しました。

携帯型ゲーム機の販売減少が大きく(昨年3月はNew3DS LL発売2ヶ月目)、中心である現行の第8世代も動きが鈍っています。販売単価の減少も影響しました。前世代の第7世代は78%もの減少を見せていますが、2016年現在すでに現行機へ世代交代をはたしており、月間シェアは2%ほどで影響はごくわずか。

市場をリードしたのはPlayStation 4。ソニーはいつものように、PS4がトップセラーハードであり、またソフト販売においても3月の米市場を牽引したと発表しています。SKUベースのソフトランキングではPS4版『The Division』がトップでした。

マイクロソフトはXbox Oneについて、昨年3月と比較して89%消費時間が増加したと発表。『Killer Instinct: Season 3』や『The Division』効果により、Xbox Liveのエンゲージメントも好調だったとしています。『Killer Instinct: Season 3』は600万ユーザー以上を記録して、フランチャイズレコードを更新したのだそう。

ソフトウェア:有力タイトルの発売により8%増

ソフトウェア市場は前年同期比8%増の4億2580万ドル(PCを含めると7%増の4億3300万ドル)を販売。第7世代が55%減少するなか、第8世代向けは36%増加しました。この結果、据置向け全体では昨年3月と比較して販売本数が4%増、金額ベースは10%上昇。一方で携帯型ゲーム機は販売本数が19%ダウン、金額でも16%ダウンしました。

月間1位を獲得したのは、Ubisoftの『Tom Clancy’s The Division』でした。NPDのアナリストLiam Callahan氏によると、『Tom Clancy』を冠するタイトルとしては過去最高の出足を見せ、これまでトップだった『Tom Clancy’s Rainbow Six: Vegas 2』を4割上回っているということです。

『The Division』と『Far Cry: Primal』の力強いローンチにより、Ubisoftは2016年Q1のパブリッシャー第1位に。本数ベースでは130%増、金額ベースでは200%以上の売上増を見せました。

今月は任天堂タイトルも2本チャートイン。『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD』は3位に、『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT』も7位に初登場。いずれもWii U独占タイトルながら健闘を見せました。SKUベースのランキングになると、『トワプリHD』は3位、『ポッ拳』は4位だったとのこと。

その他、EAの『EA Sports UFC』が5位に、『MLB: The Show 16』が6位に入っています。

2016年3月期 U.S. チャート トップ10

  1. Tom Clancy’s The Division (PS4, Xbox One, PC)
  2. Far Cry: Primal (PS4, Xbox One, PC)
  3. ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD (Wii U)
  4. Grand Theft Auto V (PS4, Xbox One, 360, PS3, PC)
  5. EA Sports UFC 2 (PS4, Xbox One)
  6. MLB 16: The Show (PS4, PS3)
  7. ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT (Wii U)
  8. NBA 2K16 (PS4, Xbox One, 360, PS3)
  9. Call of Duty: Black Ops III (Xbox One, PS4, 360, PS3, PC)
  10. Minecraft (360, PS4, Xbox One, PS3)

周辺機器・アクセサリ:3月の販売額としては過去最高に

周辺機器・アクセサリは今月もプラス成長。前年比9%増の2億8510万ドルで、過去最高の販売額を記録した3月となりました。コントローラやカード、ヘッドホンがよく売れており、『amiibo』などの「Toys-to-Life」商品も好調だったとのこと。

2016年3月期 米ビデオゲーム市場規模

  • ハードウェア:2億5320万ドル(▲19%)
  • ソフトウェア:4億2580万ドル(+8%)
    • ソフトウェア(PC込):4億3300万ドル(+7%)
  • 周辺機器・アクセサリ:2億8510万ドル(+9%)
  • 総販売額:9億6410万ドル(▲0%)

※新品販売(デジタル版を含まず)


この記事をシェアする