任天堂は2024年11月5日、2025年3月期の第2四半期決算を発表。売上高は前年同期比34.3%減の5232億円、営業利益は56.6%減の1215億円、経常利益は61.3%減の1471億円、純利益は59.9%減の1086億円となりました。
為替差損224億円を営業外費用として計上したことも響いています。
またこの半年の販売状況や今後の見通しを踏まえて通期の販売予想を見直したことなどで、通期の業績予想を下方修正。売上高が前回発表から5.2%減の1兆2800億円、営業利益は10.0%減の3600億円になりそうだと発表しました。経常利益と純利益に関しては変更ありません。想定為替レートも1ドル140円、1ユーロ155円で変更ありません。
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任天堂 2025年3月期 第2四半期決算
- 売上高:5232億9900万円(▲34.3%)
- 営業利益:1215億1300万円(▲56.6%)
- 経常利益:1471億円(▲61.3%)
- 純利益:1086億5800万円(▲59.9%)
スイッチ販売状況
2024年4〜9月の Nintendo Switch ビジネスは、5月の『ペーパーマリオRPG』が194万本、6月の『ルイージマンション2 HD』が157万本を販売したほか、9月発売の『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』が258万本の販売を記録するなど、順調な滑り出しとなりました。旧作では『マリオカート8 デラックス』が231万本を販売し、累計販売本数を6427万本まで伸ばしています。
これらの結果、ミリオンセラータイトルは半年でソフトメーカーのものもあわせて 9 本に。ソフトの販売数は前年同期比27.6%減の7028万本となりました。本体の販売数は472万台。30.9%減少しました。
昨年は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』がソフト・ハードともに大きく牽引。今年はNintendo Switchが発売から8年目に入りライフサイクル終盤であることに加えて、ゼルダの反動減が響いたかたちとなりました。
デジタル販売に関しても、パッケージ併売ダウンロードソフト(いわゆるダウンロード版)の売上が減少。前年同期比26.5%減の1599億円だったとのこと。
こうした状況の結果、売上高は前年同期比34.3%減の5232億円(うち海外売上高3910億円、海外売上高比率は74.7%)、営業利益は56.6%減の1215億円、経常利益は61.3%減の1471億円、純利益は59.9%減の1086億円となりました。
- ハード:472万台(▲30.9%)
- ソフト:7028万本(▲27.6%)
- Nintendo Switch:4852億1700万円(▲34.9%)
- その他ゲーム専用機:150億円(+11.9%)
- モバイル・IP関連収入等:312億1700万円(▲43.2%)
- その他:68億6400万円(+53.9%)
ミリオンセラー
100万本以上、ミリオンセールスを記録しているのは以下のタイトルです。
- ゼルダの伝説 知恵のかりもの – 258万本
- マリオカート8 デラックス – 231万本
- ペーパーマリオRPG – 194万本
- ルイージマンション2 HD – 157万本
- Nintendo Switch Sports – 126万本(累計1437万本)
- あつまれ どうぶつの森 – 109万本(累計4645万本)
通期予想は下方修正
ここまでのスイッチの勢いや足元の販売状況から、任天堂は通期の業績予想を下方修正しています。まずスイッチ本体の販売計画を100万台引き下げて1250万台に。ソフトの販売本数は500万本引き下げて1億6000万本を目指します。
売上高は前回発表から5.2%減の1兆2800億円、営業利益は10.0%減の3600億円になりそうだとしています。経常利益と純利益に関しては変更ありません。想定為替レートも1ドル140円、1ユーロ155円で変更ありません。
下期の任天堂スイッチタイトルは、10月発売の『スーパー マリオパーティ ジャンボリー』や『マリオ&ルイージRPG ブラザーシップ!』(11月)、『ドンキーコング リターンズ HD』(2025年1月)など。『ゼノブレイドクロス ディフィニティブエディション』も2025年3月に控えています。
『Pokémon LEGENDS Z-A』『メトロイドプライム4 ビヨンド』は2025年と発表されていますが、具体的な日付は未確定。次世代機とのマルチプラットフォームもあり得るでしょうか。