米エレクトロニック・アーツは5月5日、2020年3月期の第4四半期(Q4、2020年1-3月)および通期決算(2019年4月-2020年3月)を発表しました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響が世界に広まった1〜3月ですが、巣ごもり需要の拡大はゲーム業界にとってプラス。“Stay Home, Play Together” を掲げたEAのQ4業績も前年と比べプラスとなり、売上高は12%増の13億8,700万ドルでした。純利益はちょうど2倍、100%増の4億1,800万ドルでした。
20年3月期の通期売上高は12%増の55億3,700万ドル。純利益は年度内に適用された税制優遇措置の影響もあっておよそ3倍、198%増の30億3,900万ドルでした。
好業績への貢献が大きいのは『FIFA 20』で、発売から現在までに2,500万人を超えるプレイヤーを獲得。『Madden NFL 20』に関してはフランチャイズ史上最も高いエンゲージメント水準に達しています。
『Star Wars Jedi: Fallen Order』も1,000万人を超えるユーザーを獲得。
基本プレイ無料で配信中のバトロワゲーム『Apex Legends』はこの年度、PS4で最もダウンロードされたF2Pゲームでした。
また『The Sims 4』のMAU(月間平均プレイヤー数)は、どの期間も前年を上回っています。
新型コロナウイルスの影響が長引くと見られる2021年3月期は見通しが難しいとされるものの、売上高が55億2,500万ドル、純利益が9億7,800万ドル程度になるだろうと予想。成長要因はライブサービス(+その他オンラインサービス)で、売上高全体の7割近くがライブサービスからもたらされる見込みです。
Nintendo Switch のサポート体制を強化
EAは21年3月期、毎年恒例のEA SPORTS タイトル『FIFA』や『Madden NFL』『NHL』などを含め、14の新作タイトルを発売予定としています(EA SPORTSからは未発表のスポーツタイトルも発売する計画)。
また今年度は、より多くのプラットフォームでEAコミュニティを拡大させる計画の一環として、これまであまりサポートに積極的とは言えなかった Nintendo Switch に関しても、複数タイトルを発売する計画だということです。
発売予定の1つは『Burnout Paradise Remastered』で6月19日に発売予定。
EAはこれまで『FIFA』シリーズを毎年スイッチ向けにも投入しています。『FIFA 21』がスイッチに対応すれば、彼らのいう“複数”は一応間違いではないことになります。
現行EAタイトルの多くはより高性能なハード向けに開発されており、性能差のあるスイッチへそのまま対応するのは容易ではないと思われます。はたして何本のEAタイトルをスイッチで見ることができるのか、興味深いところです。6月のEA Playである程度は見えてくるでしょうね。