セガサミーの4-6月は純利益97%減、パッケージゲームが販売増もデジタルが不振


 

セガサミーホールディングスが2日に発表した2019年3月期第1四半期(2018年4-6月)の決算は、純利益が前年同期と比べて97%減の3.4億円と大きく落ち込みました。売上高は36%減の688.4億円、営業利益は94%減の9.4億円、経常利益は96%減の6.9億円の減収減益でした。

主力部門の1つである遊技機事業の売上高が61%減の215億円、営業利益が89%減の17.2億円と大きく減少。家庭用ゲームを含むエンタテインメントコンテンツ事業も売上高は11%減の450.1億円、営業利益は55%減の16.8億円でした。

エンタテインメントコンテンツ事業は売上高11%減、営業利益55%減

デジタルゲーム分野は赤字転落

エンタテインメントコンテンツ事業は、デジタルゲーム分野において『共闘ことばRPG コトダマン』や『プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド』といった新作タイトルの配信を開始。ただ、既存タイトルの減少分を補うまでにはいたらず、さらに新作タイトル投入に伴う研究開発費等が発生。分野の売上高は5%減の90億円、営業損益は4億円の赤字(前年同期は12億円の黒字)となりました。

新作を3作投入したことによって第1四半期の平均MAUは688万人となり、減少傾向に歯止め。前年同期の344万人から倍増しました。直前の第4四半期からは136%増。ユーザーを獲得するまでは良かったのですが、一方で平均ARPMAU(ユーザー1人あたりの月単位平均売上)は2,502円から1,123円へと55%減。結果的には減収となってしまいました。

パッケージゲーム分野は大幅増益

パッケージゲーム分野においては、、『ペルソナ』シリーズのサウンドアクションゲーム『ペルソナ5 ダンシング・スターナイト』や『ペルソナ3 ダンシング・ムーンナイト』、さらに『龍が如く6』の欧米版となる『Yakuza 6: The Song of Life』など既存IPを活用したタイトルを投入。

また利益率の高いリピート販売も好調で利益拡大に貢献。販売本数は前年同期の456万本を上回る570万本を達成しました。

この結果、パッケージゲームの売上高は13%減の123億円、営業利益は100%増の26億円となりました。リピートの中心は『Total War』や『ソニック』『Football Manager』シリーズでした。

このところのエンタテインメントコンテンツ事業は、デジタルが落ち込み、パッケージゲームが支える傾向が続いています。

AM機器・AM施設

その他、アミューズメント機器分野は、『UFO CATCHER』シリーズ等の販売が堅調に推移したとの評価。アミューズメント施設分野では電子マネーの導入や、プライズを中心として施設オペレーションの強化に取り組んだ結果、既存店売上高は前年同期比で4%増を達成。AM機器の売上高は8%減の96億円、営業利益は60%減の2億円、AM施設の売上高は4%増の94億円、営業利益は25%増の5億円でした。

映像・玩具分野は劇場版『名探偵コナン』をはじめとした映画や、アニメのネット配信に伴う収入、また玩具において『アンパンマン』シリーズ等の主力製品を中心に展開。売上高は29%減の36億円、営業損益は3億円の赤字(前年同期は1億円の黒字)でした。

リゾート事業は13%増の23.2億円、営業損益は6.7億円に赤字幅を縮小(前年同期は7.4億円の赤字)しています。

関連キーワード

share