FIFA公認のフットボール映画3部作の完結編。のはずなんだけど、これまでの2作品とは全く別作品のようになってしまった『GOAL!3 STEP.3 ワールドカップの友情』。この映画シリーズってメキシコ人の主人公サンティのフットボール人生を描いたものだと思うんだけど、その完結編がどうしてこうなってしまったんだろう。
いよいよワールドカップが迫ってきた。
イングランドの代表としてサンティは、チームメイトのチャーリーとリーアムと共に世界の頂点を目指すことに。カリスマプレーヤーであるチャーリーは、サンティとリーアムと一緒に映画の撮影現場に入り、そこでソフィアと知り合う。
意気投合した4人だが、交通事故でサンティは腕を骨折してしまう。そしていよいよワールドカップ開幕。ベンチ入りしたチャーリーとリーアムだが、チャーリーは試合中に事故の後遺症のせいで急死してしまう。アル中のリーアムは酒を絶ち、友達のため、祖国のためにピッチに立つ…。
この作品で突然現れたレアル・マドリーの同僚でイングランド代表のチャーリーとリーアムを中心に話は展開し、サンティはお飾り程度で、事故にあい大会には出場出来ず。それどころか、作品中を見回してもあまり登場している場面は無し。正味何分だろう?
この作品で見られたのは、突然出てきたレアルの同僚のイングランド代表選手がフィアンセを見つけたり仲間の死をバネにしてアル中を克服するってことだけでした。
まあ、あらすじからしてメキシコ代表としてワールドカップのピッチに立つ事を夢見ているサンティを「イングランドの代表として~」って書いているからね、その程度の作品なんだろう。劇場公開されなかったのも頷けますよ。
別に怪我で出られないなら、それで良いとも思うんですよ。でもそれならそれで、話の持って行き方があると思うんだよね。ワールドカップは4年後にまたやってくるんだし、年齢的にもまだ現役生活も暫くは続いていくんだろうし。それなのにこの仕打ち。
1作目の『GOAL!』が王道ながら素晴らしい作品だっただけに、完結編がこんな作品になってしまったのは残念。チャーリーとリーアム2人の物語だとして見ても酷い出来。