オーディオブック(ボイスブック)は、書籍をナレーターが読み上げた音声コンテンツ。「耳で聴く」読書なので、運転中であったり満員の電車内などで本やスマホの画面を見られない時や、作業中で手が離せない時でも読書を楽しむことができます。読みたい本があるけれどまとまった時間を取れない。インプットを増やしたい。といったときにも便利です。

国内ではオトバンクが展開している「audiobook.jp (旧FeBe)」と、Amazonグループの「Audible」が有名なサービス。それぞれの料金や書籍のラインナップ、アプリの使い勝手などを、実際に体験してみました。

2大サービスの「Audible」と「audiobook.jp (旧FeBe)」ですが、そもそもの配信作品数と料金体系が大きく異なります。

配信ラインナップは一見すると「Audible」が圧倒的な多さ。ただその大半を洋書が占めているので、国内向けのラインナップに限ればどちらのサービスもそれほど差はありません。強み弱みがあり、ナレーターが共通の本があればオリジナルの場合もあるので、ストアでラインナップを確認して、好みのナレーターや本が配信されているかを確認するといいかと思います。

料金体系については、「Audible」は2018年8月28日より、これまでの聴き放題から現行のコイン制に移行。1冊1冊を購入して聴くかたちになっています。一方の「audiobook.jp」は都度購入もありつつ、スマートデバイス向けのアプリ限定ではあるものの「聴き放題」が提供。加入すれば、配信作品のうち1万冊が聴き放題となります。

Audible について

「Audible」はドナルド・カッツ氏によって1995年に設立されたオーディオブックサービス。2008年にAmazonグループ傘下となり、日本では2015年に、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリアに次ぐ6つめの国としてサービスがはじまりました。2018年現在では、イタリア、カナダ含め9カ国で展開するサービスとなっています。

2018年8月28日より、日本でも海外Audibleサービスと同じダウンロード販売が開始。都度購入のコイン制に移行したことでコンテンツの大幅拡充が実現したほか、Audibleならではのコンテンツも含めてラインナップが充実しています。

料金

料金は月額1,500円(初回30日間は無料)。毎月1コインが付与され、このコインを使って本の価格を問わず購入することができます。

もし月内にコインを使わなかったとしても、付与されてから6ヶ月の有効期限内に使えばOK。その月内に2冊目以上を購入する場合、あるいはコインを消費したくない場合は、定価の30%オフで作品を購入することができます。

また会員であれば、購入後365日以内なら購入した本の返品も可能(購入した方法と同じ形で返金あるいはコインとして返品)。

聴き放題プランでなくなったデメリットの方が取り上げられがちですが、コイン制以降の方がラインナップ拡充に力を入れているので、これまでよりも聴きたい本を見つけやすくなりそうです。

コイン制への移行に伴うラインナップ拡充例としては、朴璐美が朗読する「小説 君の名は。」(新海誠)や田中麗奈と中村蒼の朗読による「悪人」(吉田修一)、「菊次郎とさき」(ビートたけし)、「イニシエーション・ラブ」(乾くるみ)など、映画でも大ヒットを記録した作品や、「下町ロケット」(池井戸潤)など。人気小説を含め 400 以上のタイトルが一斉に追加されました。また始動にあたって、国内タイトルのナレーター陣に杏や早乙女太一、田辺誠一、城田優をはじめ数多くのナレーターが起用されています。

2018年秋は、谷川俊太郎詩集『はだか』(朗読:加瀬亮)や、桜木紫乃・直木賞受賞作『ホテルローヤル』(朗読:真木よう子)なども追加されています。

会員特典

8月28日以降の現行Audibleシステム下での会員特典をまとめておきます。

  • 販売価格を問わず、好きなタイトルを購入できる「コイン」が毎月1つ付与されます。
  • 一度購入したタイトルは、退会後も聴くことができます。
  • 会員であれば、購入したタイトルが気に入らなかったときに返品・交換が可能。
  • その月内に利用しなかったコインは、翌月へ繰越(コインの有効期限は入手した日から数えて6ヶ月間)。
  • 会員なら定価の30%オフで単品購入が可能。
  • コインや追加料金なしで楽しめるポッドキャストのようなショートコンテンツ「Audible Station」

本は、聴こう。Audible(オーディブル) | Amazon.co.jp

audiobook.jp について

「audiobook.jp」はオーディオブックの製作・販売・管理を行うオトバンクが運営する、登録者数30万人以上の日本最大級のオーディオブックサービス。

以前は「FeBe」で知られていましたが、2018年3月19日より「audiobook.jp」へとリニューアル。配信ラインナップの一部が聴き放題となる「聴き放題」プランが導入されました。

シチュエーション・テーマ別にオーディオブックをまとめた「ブックリスト」も続々と公開されています。

audiobook.jpでは、本の世界観を表現するために工夫を凝らしたオーディオブックが多数配信されています。本を原作とした映画のように、読書とはまた異なる体験を楽しむことができます。ポッドキャスト『新刊JP』を展開していた関係か、ビジネス書関連も多い印象です。

料金

聴き放題プランは月額750円(初回30日間は無料)。約1万冊を聴くことができます。単品購入の場合は1冊おおよそ1,200円〜1,500円の価格帯が中心。

ポイントを定期購入できる「月額会員プラン」があり、月300円〜3万円のなかで、好きな金額のプランに加入できます。月額会員プランに入るとポイントボーナスがあり、最大で8,100ポイントお得になります。

月に何冊も購入するのであれば、「月額会員プラン」への加入がお得です。

なお、取得したポイントの有効期限は6か月となっています。

特徴

audiobook.jp サービスの特徴をまとめています。

  • 『新刊JP』や『朗読少女』のオトバンクが提供するオーディオブックサービス
  • 配信2万3,000点のうち1万冊が聴き放題の「聴き放題プラン」
  • 聴き放題プラン会員は「聴く日経」も聴ける
  • シチュエーション・テーマ別にオーディオブックをまとめた「ブックリスト」
  • コンテンツホルダーと協力して「audiobook.jp」オリジナルコンテンツの制作を企画

オーディオブック聴き放題なら – audiobook.jp

アプリ

再生部分に関してはどちらのサービスのアプリも再生速度を変えられるようになっていて便利。audiobook.jpのアプリは0.1倍刻みで0.5倍速〜4.0倍速再生までに対応。Audibleは0.5倍〜3.5倍速再生まで対応しています。どちらもダウンロード再生に対応。Audibleは「車内モード」でシンプル画面にすることができます。大きいボタンで操作がラクラク。

ただどちらのアプリもストア機能を備えておらず、アプリから新たなブックを購入することができません。

audiobook.jpの方は基本的に聴き放題用のアプリで、聴き放題プラン対象作品と、購入・ダウンロードした作品、ポッドキャストに表示が限られます。

Audibleアプリは未購入作品のサンプルを聴くことはでき、ウィッシュリストに追加→ブラウザで購入という流れになります。

サービス概要比較

 Audible audiobook.jp
Audible audiobook.jp
月額料金1,500円
※毎月1冊無料
※2冊目以降は30%オフ
300円 〜 3万円
ポイント定期購入
定額聴き放題なし月750円で1万冊
※アプリ限定
ラインナップ40万冊以上
※洋書を含む
約2万3,000冊
無料体験初回30日間無料
(1冊無料)
聴き放題プラン初回30日間無料
決済方法クレジットカード単品購入の場合:
クレジットカード
キャリア決済
・ドコモケータイ払い
・ソフトバンクまとめて支払い
・ワイモバイルまとめて支払い
・auかんたん決済

月額サービスの場合:
クレジットカード
キャリア決済
・ドコモケータイ払い
・ソフトバンクまとめて支払い
・ワイモバイルまとめて支払い
iOS App内課金

オーディオブックで読書、の感想

本や電子書籍でも読書をするわけですが、最近は集中して読める時間を確保することが難しくなってきました。オーディオブックであれば、音で情報が入ってくるので目と手が空きますし、音楽やラジオを聴くようにして読書をすることができます。ながら聴きができる点は便利です。

難点としては、ふと聞き流し過ぎてしまうのと、読み終えるまでに時間がかかるところですね。

聞き流してしまうといっても、普通に読書をしていても目が滑ることはままあるので、オーディオブックだから情報が入ってこないというのとは違うのかなと感じます。音声コンテンツのメリットとして繰り返し読む(聴く)ことのハードルが低いこと。好きな歌の歌詞を覚えるように、何度も繰り返して聴くことで徐々に内容を覚えることができます。

また再生速度を変えられるので(さすがに3倍とか4倍とかになると聞き取れませんが)、2度目以降は少し再生速度を上げて聴くようにしています。ただどうしても普通に読むことに比べると、最初から最後まで聴き終えるまでに時間はかかりますけれど。

それと、ビジネス書などで図・表が多く出てくる本は、あまりオーディオブックに向いているとはいえないですね。まあ仕方ないことですけれど。親切なオーディオブックだと資料が付属されていることがあるので、ライブラリーから資料データを見ながら聴くことができます。付属資料はWin10端末の場合はアプリから直接見ることができます。

逆に自分の頭に世界を想像できる小説はナレーターとの相性もありますけれど聴いていて楽しいですね。

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