2015年にシリーズ総集編のような『リズム天国 ザ・ベスト+』が発売され、またつんく♂さんの病気もあって今後新作が出ないのでは?とも噂される『リズム天国』ですが、任天堂としてはシリーズが終わったという認識は持っていないようです。
シリーズの中核人物である任天堂・坂本賀勇氏は海外メディアとのインタビューで珍しくこうした噂に触れ、何らかのきっかけがあれば再び『リズム天国』が発売される可能性を示唆しました。
『リズ天』シリーズは終わってない
主に『メトロイド サムスリターンズ』の話が中心となったEurogamerとのインタビューの中で坂本氏は「任天堂は『リズム天国』を終えた」との噂が出回っていることについてコメント。
任天堂は通常、噂や憶測にはコメントしないというスタンスをとっていますが、この件について坂本氏は「任天堂では普段、こうした噂についてコメントすることはないのですが、僕が知る限り、任天堂は『リズム天国』シリーズが終わった類の発言をしたことはないと思います。機会や動機、必要性があればあらゆる可能性を検討しますし、再訪の余地はあります。僕が今話せるのはそのくらいです」
それを受けたインタビュアーからの「つまり、『リズム天国』は終わっていないという認識でいるか?」という質問に坂本氏は「はい、終わっていません」と答えています。
『リズム天国』はゲーム中に流れる音楽のリズムに合わせて対応するボタンを押す、簡単操作で楽しめるリズムアクションゲーム(公式ジャンルはノリ感ゲーム♪)です。第1作目は2006年にゲームボーイアドバンスで発売(ちなみに任天堂から発売された最後のゲームボーイアドバンス用ソフトでもありました)。
任天堂『メイド イン ワリオ』シリーズのスタッフと、プロデューサーのつんく♂さんによる共同開発で進められ、新しいコンセプトと誰でも楽しめるゲームデザイン、登場キャラクターたちの不思議でクセになる世界観で人気となった『リズム天国』はその後シリーズ化。
ニンテンドーDSで『リズム天国ゴールド』(2008年)、Wii『みんなのリズム天国』(2011年)、ニンテンドー3DS『リズム天国 ザ・ベスト+』(2015年)の計4作が発売されています。
中核スタッフの1人である坂本氏からシリーズが終わっていないとの発言が聞けたのは嬉しい限りですが、心配なのは企画立案者であるつんく♂さんの体調です。
企画からプロデュース、音楽制作まで『リズム天国』に深く関わっているつんく♂さんですが、2014年に喉頭がんを患い、声帯を摘出。現在は声をほとんど出せない状況のようです。そのため『リズム天国 ザ・ベスト+』の開発も、後半はスタッフ経由でのやり取りが増えていったそう。インタビュー企画「社長が訊く」も書面で行われました。
つんく♂さんの体調を考えると、もし新作が開発されるとしても過去4作品ほどどっぷり関わることは難しくなりそう。ただ、これまでは音楽面も含めて「つんく♂プロデュース」で行われてきただけに、プロデューサーが変更となれば『リズム天国』のカラーも違うものになってしまう恐れも。
シリーズ継続はもちろんのこと、つんく♂さんの快復を願いながら、つんく♂さんの色を残す形で5作6作・・・と長く続いていくことを期待します。