Wii U初期から、ファーストである任天堂以上とも言える入れ込みを見せていたUbisoft。ローンチの『ZombiU』をはじめとして、注力も虚しく殆どのタイトルはセールス面で成功を収められずにいますが、同社は遂に、Wii Uでの戦略に関して1つの決断を下したことを明かしています。
任天堂との関係について訊かれたUbisoft CEOのYves Guillemot氏は、「答えは非常にシンプルです」と回答。「我々が認識していることは、任天堂ユーザーは『アサシンクリード』を購入していないということです。昨年の販売数はごく僅かでした」
Ubisoftの予定タイトルの中には、Ubisoftが認識している任天堂ユーザーにそぐわない『Watch Dogs』もまだ含まれていますが、これは例外的に発売されるタイトルの1つ。その後の年齢制限付きタイトルに関しては、Wii U対応は見送られる可能性が非常に高いようです。
「Wii U版の『Watch Dogs』は発売します。ですがそれは、我々がこの先発売する唯一のゲーマー向けタイトル(暴力表現などを含む“M”レーティング)になるでしょう」
よりコアなゲーマーが好むタイトルの発売は、今のところ『Watch Dogs』が最後になると語るUbisoft。とはいえ、Wii Uから完全撤退するわけではありません。対象ユーザーをより絞った形で、ソフトを提供していく意向です。
「彼らは『Just Dance』やその他のタイトルに強い関心を抱いているのだと、我々は認識しています。つまり、今後は彼らが関心を持っている類いのゲームにフォーカスしていこうということです」
Wii Uは、本来市場を広げるべき任天堂がソフトを揃えられなかったり環境の整備が遅れたり、あるいは他機種との性能差が任天堂の想定以上に開いていることもあり普及が進まず、任天堂ハードとしては過去に例が無いような苦戦が続いています。
ローンチから一定期間はソフトメーカーから移植ソフトが供給されたものの、後発にもかかわらず十分な差別化を図れなかったために、他機種からユーザーを移行させるには至りませんでした。
Ubisoftはまた、EAが発表したEA Accessのようなサブスクリプションプログラムに関心を示していることが、インタビューから明らかになっています。
Wii U版『Watch Dogs』は2014年Q4(10-12月)期に海外リリース予定。