当初はPS3向けとアナウンスされながら、Wiiに機種を移して発売されたモンハンシリーズのナンバリング最新作「モンスターハンター3(トライ)」。Wii向けと言うことで、Wiiリモコンを活かした操作が楽しめ、僕も今回のトライで初モンハンとなりました。
また、クラシックコントローラーにも対応していて、モンハンスタッフの意見も取り入れて開発されたという「クラシックコントローラーPRO」の同梱版も、同時に発売されています。発売当初は別々に買うよりも少しお得だったので、こちらの方が売れているみたいですね。
最初は独特の操作感に戸惑い、苛つきながらも、慣れてくるとそのしっかりと構築された世界観にどっぷりと嵌ります。オンラインも楽しめるということで、ネットゲームによくあるようなクエストだとかアイテム収集なんかが膨大に用意されていて、なるほどこれはやり込み始めると時間食うわといった感じですね。ちまちまとアイテム揃えて村や自分の装備を強化していくのが楽しい。それに合わせて強いモンスターが現れたり、行動範囲が広がったりして、お約束なんだけど盛り上げ方が上手いなあと思う。
メニュー周りだとか、ラジコンカーのようなキャラクターの動きなんかは(振り向きたいのに旋回するような動きとか)、もう少し調整して欲しかったかなというのが、任天堂ゲームに慣れたモンハン初プレイユーザーの感想なのでした。意図してのものなのかも知れないけれど。そして、これでも恐らくWiiユーザー層に合わせて調整はされているんだろうなと考えると、これまでのモンハンはどんだけマゾい仕様だったんだろうかと思う。
とはいえ、今回のテーマと言われる、モンスターの生態系というのは、ある程度成功していると思う。モンスターを狩る時に、同種のモンスターを呼び寄せたりだとか、群れを伴って行動していたり、それどころかモンスター同士で攻撃しあったり、草食動物が肉食動物から逃げたり倒されてしまったりというのは見ていて面白い(見取れていると自分もやられてしまうのでそんな余裕は殆ど無いのだけど)。ちょっとジュラシックパークを思い出したりしました。まああそこまでにはさすがに及ばないけれど。これまではどうだったのかは分からないけれど、今後もこういう形を突き詰めていって欲しいなあなんて思ったりした。
グラフィックもWii用ソフトとしては最高水準。マシンパワーを使っているせいか、それとももともとこういう形なのか、1つのフロアがあまり広くない。なので、個々のフロアが独立して存在してしまっているかのようなのは少し残念。それでもフロアをまたいで追いかけてきたりというのはあるけれど、襲われる緊張感にはやや欠ける。
こうして遊んでみると、PSP用の『モンスターハンターポータブル2G』が未だに売れ続けているのも頷けます。軽薄短小ではないけれど(むしろ重厚長大路線なんだろうけど)、山内元任天堂社長が提唱していた「交換・収集・育成・追加」というのをある程度網羅した、大人向けのポケモンと言えるべきソフトなんだろうなあと思う。
少し不満点が多くなってしまったけれど、なんだかんだかなり楽しめていますよ。こういうちまちまとアイテムを集めて、装備をレベルアップさせていくというのは好きです。次長課長の井上さんレベル、とまでは行かないですが。軽いゲームが多かったWiiにあって、初めて本格的な濃いゲームが登場したと言えるのではないだろうかなと思いますね。
難点は、そのゲームの特性上時間を(かなり)必要とするところだろうか。まあこれはボリュームがあると言うことで長所でもあるのだけれど。ただ、そうしたゲームシステムの割にそれほどテンポ悪いとは思わないところは、スタッフの技術なんだろうなあ。とっつきにくさは多少感じられるものの、チュートリアルもそれなりに充実しているのでクエストを消化しながらゲームの世界に入っていける(と思う)。いいですモンハン。
使用武器をこまめに変えながらどれが自分に合っているかなあなんて模索しているけど未だに決まりません。
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