NPD 2016年7月：『MHX』が健闘するも新作不足により市場規模は14％減、ハードは30％減

2016年8月23日

NPDグループから小売と一部デジタルセールスを合算した2016年7月期の月間レポートが到着。任天堂アメリカから先に報告がありましたが、『Monster Hunter Generations （モンスターハンタークロス）』や3DSファミリーが好調な売上を見せたものの、新作不足により市場は低迷。総販売規模は前年7月と比較して14%減の4億8010万ドルにとどまりました。

ソフトウェア市場は5％減の2億1030万ドル、PCソフトは12％減の1140万ドル、ハードウェア市場は30％減の1億4130万ドルでした。周辺機器・アクセサリ市場も勢いを無くし5％減の1億1710万ドルとなっています。

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ソフト市場：『MHX』が新作から唯一ランクイン

『MHX』は総合チャートで月間4位デビュー（eショップ販売分を含まず）。ただ昨年7月の新作で、好調なローンチとなった『Rory McIlroy PGA Tour』と比較すると、その販売額は52％少なかったとNPDは指摘。『MHX』は販売単価の安い携帯型ゲーム機向けであるため、金額ベースでは伸び悩みました。日本だと携帯機向けのソフトでも以前の据置機に近い価格まで上昇していますが、アメリカだと3DS新作は今でもだいたい40ドルに設定されています。据置向けは基本60ドル。

NPD はまた、トップ10の販売額が昨年と比較して21％少なかったと述べ、新作不足で全体的に勢いが無かった点も指摘しています。

2016年7月 U.S.チャート Top 10

Grand Theft Auto V
Overwatch*
Lego Star Wars: The Force Awakens
Monster Hunter: Generations **
Call of Duty: Black Ops III
Minecraft **
NBA 2K16
Doom 2016 **
Destiny: The Taken King
Tom Clancy’s Rainbow Six: Siege

*Battle.net の売上は含まず
**デジタルセールスは含まず

ハード：据置はXbox Oneがトップ、全体では3DSがトップに返り咲き

ハード市場は、販売台数が落ち込んできたことに加えて、販売単価も下がっているというダブルパンチ。販売台数は10％減、平均販売価格は22％減となり、2015年7月と比較して30％減の1億4130万ドルでした。携帯機向け支出は23％伸びたものの、据置機向けが37％ダウンしたことで相殺されました。

Xbox Oneが久しぶりに据置トップに

据置型ゲーム機販売では価格が引き下げられた Xbox One が久しぶりに PlayStation 4 を抜いてトップに立ちました。

マイクロソフトの Xbox マーケティング部門 Corporate VP を務める Mike Nichol 氏は、「アメリカ市場において、Xbox One が7月期のコンソール販売トップだったことを光栄に思います。加えて、世界的な Xbox コンソールの総消費時間は18％上昇し、15億5000万時間に達しました」とコメントし、販売だけでなくエンゲージメントが高まっている事を強調します。

マイクロソフトに抜かれる結果となったソニーですが、PS4も新型を控えており、Xbox Oneの天下は長く続かないかもしれません。両社の競争によって、PS4/Xbox Oneの販売台数は依然として前世代PS3/Xbox 360の売上を上回る普及速度をみせています。発売から33ヶ月後の比較で、今世代の売上は前世代を41％上回っています。

携帯機も含めると3DSファミリーがトップ

また全体的なトップは3DSファミリーでした。任天堂ゲーム機は、NoAからの発表があったとおり、値下げされた2DSの勢いが持続したことや『MHX』発売、そしてスマホゲーム『ポケモンGO』によって『ポケモン』関連ソフトが伸びたことが売上増加に繋がりました。3DSファミリーの売上高は2800万ドル上昇しています。

2DSの販売単価が33％下がった結果、2DSの販売台数は5倍増の7万8000台に。3DSも18％増となり、販売台数において、7月期に最も売れたハードとなりました。