3月10日に、日本でも発売を迎えたWii U『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD』。ゲームキューブ版をベースに、フルHD化とGamePad操作への対応が大きな特徴となっており、残念ながらWii版にあったWiiリモコン操作で遊ぶことはできませんが、Wiiリモコン操作が実装されなかった理由について、シリーズの総合プロデューサーである任天堂・青沼英二氏、そして本作でアシスタントディレクターを務めた佐野友美氏が語っています。
ファミ通から「リメイクにあたって、Wiiリモコンを使う操作なども考えたか?」を訊かれた青沼氏は、
「Wiiリモコンを使うかどうかは、途中まで議論していました」
と開発段階では対応が検討されていたことを明かします。
しかし、GamePadにマップ等を表示するスタイルが非常に快適であったことや、Wiiリモコンの弓矢のポインティング操作などもジャイロ操作で代用できることから、Wiiリモコン操作の採用は見送られ、GamePad操作に特化させたということです。
佐野氏はGamePadにマップが表示される仕様について、広いフィールドや複雑な構造のダンジョンがある中で、手元にマップが表示されて、それを見ながら遊ぶスタイルがしっくり来たと返答。
GamePad画面のマップ表示でより遊びやすく
マップが表示されていることで、遊びやすさも改善。当時はテレビの1画面でマップとゲーム画面を切り替えなくてはならず、自分が向いている方向とマップ上の向きとを切り替えているうちに混乱が生じ、迷子のもとになってしまうケースもありました。
これが今回はTV画面にゲーム画面の2画面となり、GamePadにはマップが表示されているので、スマホで地図を見ながら目的地へ向かう感覚で遊べるようになっています。
佐野氏はオリジナル版を遊んだ当時、行き場所がわからなくなって2時間も迷った経験があるのだそう。この経験から、リメイクにあたっては、目的の場所に辿りつけず諦めてしまうことが無くなるよう、気づかれにくい細かなサポート部分に手を加えたということです。ただサポートを厚くするいっても、オリジナルの持ち味を変えるのではなく、また手応えや歯応えも残すよう心がけて調整したとのこと。