英エンターテインメント小売業協会(ERA、Entertainment Retailers Association)が発表した2015年のエンターテインメントソフトウェア(音楽や映画、ゲーム等)の年間チャートによると、アデルのアルバム『25』が260万枚以上を販売し、『FIFA 16』を抑えて年間首位を獲得しました。
音楽作品が他分野のタイトルを上回ってエンタメチャートの年間1位を獲得するのはこれが史上2度目で、初めてそれが達成されたのは2011年のこと。史上初めてその快挙を成し遂げたのはアデルの前作『21』で、その時は392万枚を売り上げたとのこと。
ただ『21』は1月発売だったのに対して『25』の発売は11月後半ですから、今作が驚異的なスピードで売れていることが分かります。
ゲームソフトでは『FIFA 16』がアデルに迫る251.6万本を販売して2位。昨年は『アナと雪の女王』にトップを阻まれた『FIFA』ですが、今年も首位獲得とはなりませんでした。
3位は『CoD: BO3』で192.8万本。ゲームソフトではその他5位『Fallout 4』(112.6万本)、8位『Star Wars: Battlefront』(101.8万本)、10位『GTA V』(99.8万本)の5タイトルがトップ20入りを果たしています。ロングセラーとなっている『GTA V』は昨年に引き続きのランクイン。
今年の家庭用ゲームは注目作が複数発売され、週販チャートを賑わせてくれていましたが、残念ながらトップ20にその他のゲームタイトルを見ることはできず。ゲームからトップ20入りは5タイトルのみでした。
2015年 英国市場 エンタメソフト年間売上トップ10
- 2,604,850 – アデル「25」(音楽)
- 2,516,079 – FIFA 16(ゲーム)
- 1,928,813 – Call of Duty: Black Ops III(ゲーム)
- 1,180,437 – パディントン(映画)
- 1,126,929 – Fallout 4(ゲーム)
- 1,052,790 – ジュラシック・ワールド(映画)
- 1,021,059 – ホビット 決戦のゆくえ(映画)
- 1,018,884 – Star Wars Battlefront(ゲーム)
- 1,001,845 – エド・シーラン「X」(音楽)
- *,998,726 – Grand Theft Auto V(ゲーム)
- *,925,147 – サム・スミス「In The Lonely Hour」(音楽)
- *,924,377 – エルヴィス・プレスリー「If I Can Dream」(音楽)
- *,909,152 – フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(映画)
- *,841,800 – VA「Now That’s What I Call Music! 92」(音楽)
- *,816,917 – ミニオンズ(映画)
- *,804,652 – アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(映画)
- *,784,719 – VA「Now That’s What I Call Music! 90」(音楽)
- *,780,246 – インサイド・ヘッド(映画)
- *,766,164 – ベイマックス(映画)
- *,740,026 – ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス(映画)
低迷を脱した英エンタメ産業
2015年の英エンタメ業界の市場規模は61億ポンド(約1.04兆円)を記録。デジタル市場の急拡大も貢献し、10年に及ぶ低迷の流れをようやく脱した事を示す1年となりました。
2004年に60.4億ポンド(約1.03兆円)だったエンタメ業界は、WoolworthsやOur Priceのようなハイ・ストリート・ショップの閉店が相次ぎ、2012年には52億ポンド(約8890億円)の規模にまで縮小していたということです。