モバイル関連への投資と市場拡大や、発売タイトルの厳選により家庭用ゲームソフトのリリース数が減少しているコナミですが、今後「大型タイトルを開発しない」のではないかとの情報が海外で報じられています。
フランスのメディアGameblog.frの報道を元にEurogamerが確認したという情報によれば、コナミのワールドワイド・テクノロジー・ディレクターを務め、FOXエンジンのディレクターでもあるJulien Merceron氏が退職。Merceron氏は家庭用向けを縮小しモバイルを重視する社の方針に不満を抱えており、近年はその傾向がより強まっていることが、退職を決意した理由の1つではないかと見られています。
さらにコナミは「『PES(ウイニングイレブン)』を除くすべての家庭用ゲーム機向け大作ソフト、いわゆるトリプルAタイトルの開発から手を引いた」とのこと。『ウイイレ』は今年、UEFAとの契約を2018年まで更新。また「UEFA EURO 2016」コンテンツの提供も決定しているため、唯一の例外だと考えられている模様。
コナミはこの9月に『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』と『PES 2016』のローンチを済ませ、今年度グローバルで数百万本の販売を見込めるソフトは一通り発売(今後は『MGO』のサービスインや『ウイイレ2016』の日本発売)。
東京ゲームショウでは『実況パワフルプロ野球』の最新作がPS4/PS3/PS Vita向けに発表されていますが、AAAに該当するようなタイトルのスケジュールは白紙の状態です。
モバイル畑の新社長
コナミのソフト開発部門であるコナミデジタルエンタテインメントの新社長に、2015年4月からモバイルゲームの『ドラゴンコレクション』をヒットに導いた早川英樹氏が就任。
コナミは以前から、成長が見込まれるモバイル市場への注力や家庭用ゲームにおいても継続運営型コンテンツ導入(つまり課金要素)を推進していますが、モバイル畑の新社長が就任したことでその戦略がますます強化されていきそうです。