任天堂の24年4-6月は営業利益7割減、『ゼルダ』『マリオ』の反動減が大きい


 

任天堂は2024年8月2日、2025年3月期の第1四半期決算(2024年4〜6月)を発表。昨年大ヒットした『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』や映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の反動減もあって、大幅な減収減益となりました。

売上高は46.5%減少して2466.3億円、営業利益は70.6%減の545.1億円、経常利益は55.3%減の1134.6億円、純利益は55.3%減の809.5億円でした。

『ペパマリ』『ルイマン』はさっそくミリオン

ソフトでは Nintendo Switch でリメイクされた『ペーパーマリオRPG』が176万本を販売。6月発売の『ルイージマンション2 HD』が119万本を販売しこの2作品がさっそくミリオンセラーに。ソフトメーカーも含め、計3タイトルがミリオンを達成しているということです。ソフトの販売本数は3064万本。ハード販売は210万台でした。

昨年は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』がソフトのみならずハードも大きく牽引。今期はその反動減で、ハード46.3%減、ソフト41.3%減となりました。また Nintendo Switch が 8 年目に入っていること、次世代機のアナウンスが予告されていることも響きました。

昨年との比較になると大幅ダウンのスイッチですが、グラフで売上推移(セルスルー)を見ると急ブレーキというほどでもありません。世代交代が迫るゲーム機としてごく自然なフェードアウト。

注目タイトルが少なかったことで、デジタル売上高は32.6%減の807億円となりました。しかしながら、ダウンロード専用ソフトや Nintendo Switch Online などのデジタル売上高が安定した推移となったことで、ゲーム専用機のソフト売上高に占めるデジタル売上高の割合は58.9%と6割近くにまで上昇しています。

Nintendo Switch 本体の累計販売台数は2024年6月末までに1億4342万台、ソフト販売本数は累計12億6646万本となっています。

通期見通しは変更なし

第1四半期は大幅な減収減益となった任天堂ですが、通期の見通しは5月発表時から変更ありません。売上高1兆3500億円(▲19.3%)、営業利益4000億円(▲24.4%)、経常利益4200億円(▲38.3%)、純利益3000億円(▲38.9%)を目指します。年間配当は129円(▲82円)予想。

想定為替レートは1ドル140円、1ユーロ155円。

Nintendo Switch ビジネスは本体1350万台(▲14.0%)、ソフト1億6500万本(▲17.4%)の計画。

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