【決算】任天堂4-12月は4年目スイッチ過去最高、『あつ森』以外のソフトも大ヒット。通期予想さらに上方修正


Nintendo Switch ブラックフライデーバンドル 2020

 

任天堂は 2021 年 2 月 1 日、2021 年 3 月期第 3 四半期の連結業績を発表(2020年4月〜12月)。Nintendo Switch の世界的人気が続き、発売 4 年目にして過去最大規模となったこの 9 か月の売上高は前年同期比37%増の1兆4,045億円を記録。営業利益は98%増の5,211億円、経常利益は93%増の5282億円、純利益は92%増の3767億円となりました。1株当たり純利益は3162円でした。

4-12月の新作では『ペーパーマリオ オリガミキング』が305万本を販売したほか、『スーパーマリオ 3Dコレクション』が823万本、『マリオカートライブ ホームサーキット』が108万本、さらに『ピクミン3 デラックス』が194万本を販売しました。

前期までに発売済タイトルでは『あつまれ どうぶつの森』が1,941万本を販売して累計を3,118万本に伸ばし、『マリオカート8 デラックス』も864万本で累計3,341万本に。品薄が長く続いていた『リングフィット アドベンチャー』は595万本で累計868万本に。2020年4〜12月のミリオンセラータイトルは、サードパーティのものも含めて29タイトルになりました。

Nintendo Switch 本体の販売台数は Switch Lite も含めて2,410万台(35.8%増)を記録。ソフトの販売本数は1億7,610万本となりました(43.0%増加)。

ゲーム専用機におけるデジタルビジネスは、ダウンロード版ソフト本編による売上が好著に推移したほか、『ポケットモンスター ソード・シールド』の追加コンテンツ「エキスパンションパス」も販売を伸ばしました。これらに加え、ダウンロード専売ソフトや Nintendo Switch Online による売上も順調に推移し、売上高は前年同期から2倍以上の2,560億円。デジタル売上高比率は12.3ポイント上昇し40.9%に。

モバイル・IP関連収入等の売上高は13.8%増の420億円でした。

任天堂 2021年3月期Q3決算

2021年3月期第3四半期の連結業績

  • 売上高 : 1兆4,044億6300万円(+37.3%)
  • 営業利益 : 5,211億800万円(+98.2%)
  • 経常利益 : 5,282億3,000万円(+92.9%)
  • 純利益 : 3,766億6,500万円(+91.8%)
  • 1株当たり純利益 : 3,161.97円
2021年3月期第3四半期の連結販売実績

  • ゲーム専用機 : 1兆3,610億7,300万円(+38.4%)
  • うち Nintendo Switch : 1兆3,352億8,200万円(+39.5%)
  • うち その他 : 257億9,100万円(▲1.2%)
  • ゲーム専用機に含まれるデジタル売上高 : 2,560億円(+105%)
  • モバイル・IP関連収入等 : 420億1,100万円(+13.8%)
  • その他(トランプ他) : 13億7,800万円(▲38.1%)

※ Nintendo Switchプラットフォームの内訳は、ハード・ソフト(パッケージ併売ダウンロードソフト、ダウンロード専用ソフト、追加
コンテンツ、Nintendo Switch Online含む)・アクセサリです。
※ ゲーム専用機の「その他」は、Nintendo Switch以外のゲームプラットフォームやamiibo等。
※「モバイル・IP関連収入等」は、スマートデバイス向け課金収入、ロイヤリティ収入等です。
※「デジタル売上高」は、パッケージ併売ダウンロードソフト、ダウンロード専用ソフト、追加コンテンツ、Nintendo Switch Online等の売上高です。

Nintendo Switch 販売数量

  • ハードウェア : 2,410万台(+35.9%)
  • うち Nintendo Switch : 1,677万台(+33.5%)
  • うち Nintendo Switch Lite : 733万台(+41.2%)
  • ソフトウェア : 1億7,610万本(+43.0%)

スイッチがニンテンドー3DSの普及台数を上回る

Nintendo Switch の累計出荷台数は2020年12月末時点で7,987万台となり、7,594万台のニンテンドー3DSを上回る台数に。任天堂のゲーム機で8,000万台以上普及したのはゲームボーイアドバンス(8,151万台)と Wii(1億163万台)、ゲームボーイ(1億1,869万台)、そしてニンテンドーDS(1億5,402万台)です。

ソフト販売本数はGBやFCを上回る

また累計ソフト販売本数は5億3,234万本で、ゲームボーイ(5億111万本)やファミコン(5億1万本)を上回り、任天堂のゲーム機として Wii(9億2,185万本)やニンテンドーDS(9億4,872万本)に次ぐ歴代第3位となっています。

ミリオンセラー(2020.4-12 単位:万本)

2020年4月から12月にミリオンセラーを達成した任天堂ソフトは次の通りです。『あつまれ どうぶつの森』が圧倒的な売れ行きを示していますが、好調な本体販売に支えられその他のソフトも好調な売れ行きとなりました。『ルイージマンション3』は累計913万本と1,000万本の大台が見える位置に。『ピクミン3 デラックス』はなんと国内で82万本となっており、国内だけで100万本突破も夢ではないかもしれません。

全世界合計うち 国内うち 海外累計
あつまれ どうぶつの森1,9415351,4053,118
マリオカート8 デラックス8641037613,341
スーパーマリオ 3Dコレクション83288744832
リングフィット アドベンチャー595158437868
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド404363682,145
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL401743272,285
スーパー マリオパーティ372513211,382
New スーパーマリオブラザーズ U デラックス32224298982
ペーパーマリオ オリガミキング30547257305
ポケットモンスター ソード・シールド298472502,035
ゼルダの伝説 厄災の黙示録*284284284
スーパーマリオ オデッセイ281162652,023
ルイージマンション328115266913
世界のアソビ大全51262103160262
ピクミン3 デラックス19482112194
Splatoon 2177661111,190
Xenoblade Definitive Edition14832116148
スーパーマリオメーカー214324119691
マリオカート ライブ ホームサーキット1082187108
ポケットモンスター
Let’s Go! ピカチュウ・Let’s Go! イーブイ
1038951,300

通期予想を上方修正

任天堂は2020年11月5日に通期の業績予想を上方修正していますが、今回さらにその予想を上方修正しています。

21年3月期 通期連結業績予想(上方修正)

  • 売上高 : 1兆6,000億円(前回予想からの増減+14.3%)
  • 営業利益 : 5,600億円(+24.4%)
  • 経常利益 : 5,500億円(+25.0%)
  • 純利益 : 4,000億円(+33.3%)
  • Nintendo Switch ハード : 2,650万台(+10.4%)
  • Nintendo Switch ソフト : 2億500万本(+20.6%)

据置機として過去最多

Nintendo Switch 本体は2,650万台、ソフト2億500万本見通し。

2,650万台を達成できれば、任天堂の据置機としては2009年3月期の Wii(2,595万台)を上回り過去最多を更新します。ちなみに携帯機も含めるとニンテンドーDSが2008年3月期と2009年3月期に2年連続で3,000万台超を達成しています(08年3月期は3,031万台、09年3月期は3,118万台)。

ソフトは過去最多を見込む

ちなみに09年3月期の Wii のソフト販売は2億458万本。これは携帯機も含め、任天堂のゲーム機として歴代最多の販売本数です。もし Nintendo Switch が上方修正された目標販売数を達成すれば、任天堂のゲームビジネスに新たな歴史を打ち立てることになります。

年間配当金も上方修正

また連結業績予想を上方修正したことにともなって、年間配当金の予想額も修正されています。年間配当金は前回予想から420円増の1,680円。ここに特別加算額として200円上乗せされ、1株当たりの年間配当金は1,880円となります。

任天堂の2021年1〜3月の新作は、1月の『バディミッション BOND』、2月には『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』とマリオモチーフの特別本体セットが発売。

サードパーティからは『A列車で行こう はじまる観光計画』や『モンスターハンターライズ』『エーペックスレジェンズ』『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』『ブレイブリーデフォルトII』などのタイトルが発売されます。

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