スクエニHDの2018年3月期は純利益3割増の減収増益


 

スクウェア・エニックスが11日に発表した2018年3月期の通期決算は、売り上げは前期を下回ったものの、利益面では増益となる減収増益でした。売上高は3%減の2504億円、営業利益は22%増の382億円、経常利益は16%増の361億円、純利益は29%増の258億円でした。

ゲームを中心とするデジタルエンタテインメント事業の売上高は4%減の1915億円、営業利益は30%増の434億円となりました。家庭用ゲーム機向けタイトルとして『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』や『ファイナルファンタジーXII ザ・ゾディアック・エイジ』が発売。ただ、大型新作タイトル数が前期よりも少なかったために(前期は『ファイナルファンタジーXV』やPS4版『RISE OF THE TOMB RAIDER』『DEUS EX MANKIND DIVIDED』『NieR:Automata』といったタイトルが発売)、家庭用ゲーム分野は減収となっています。一方で、利益率の高いリピート販売は『NieR: Automata』などを中心に好調だったことで増益要因となりました。

スマートデバイス・PCブラウザ等のゲームは既存タイトル群『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』『星のドラゴンクエスト』『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』『キングダム ハーツ ユニオン クロス』が国内外で好調に推移したほか、ロイヤリティ収入も増加した結果、前期比で増収増益でした。

多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム(MMO)分野では、『ファイナルファンタジーXIV』『ドラゴンクエストX』の拡張版発売によるディスク売上や課金会員数の増加により、前期比で増収増益でした。

2019年3月期は増収減益となる見通し。売上高は8%増の2700億円、営業利益は21%減の300億円、経常利益は17%減の300億円、純利益は19%減の210億円。


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