[読書] サッカーを100倍楽しむための審判入門 / 松崎康弘(著)


 

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サッカーを100倍楽しむための審判入門
松崎康弘(著)
出版社:講談社

サッカーにおいて不可欠な存在でありながら、一般はおろかメディアにもなかなか理解されにくく、何かと批判の標的にされがちな審判。

「3つ目のチーム」としてピッチに立つ審判のことをもっと知ってもらいたい。そうした意図から日本サッカー協会審判委員長の松崎康弘氏が書いた一冊。

目次:
第1章 審判をめぐる問題―Jリーグの試合から
第2章 審判を知る―サッカーを楽しむための近道
第3章 日本の審判―環境と待遇はどうなっている?
第4章 審判の1日―準備から試合当日まで
第5章 ゲームコントロール―試合中の判断
第6章 審判入門―審判になるために

実際の試合で起きた具体的なファールの一例をはじめとして、審判を取り巻く環境なり、日頃のトレーニングなりが書かれていて面白い。審判もJ側で毎試合採点されていたり、合同トレが行われていたりね。

試合の例では、コンサドーレ札幌の試合からも、2009年10月7日のJ2第44節、厚別で行われたセレッソ大阪の事が書かれています。セレッソのMF乾がPK欲しさに大げさに飛んでシミュレーションとられたもの。0-0で時間も残り少ない。そんな時にPAにドリブルで突っ込んできた乾に対し、西嶋が足を出し、そして笛。リプレイ前の遠目ではPKなのかな?と思ったけど、主審の柏原さんはよくファール取ってくれたよ。

読んだ後は、なぜ笛を吹いたのか、ジャッジの意図を理解しようと務めようとするね。少なくとも数試合のうちは。とはいえ、やはり贔屓チームに不利な判定を続けられると苛立ってしまうのだけど。審判のポジショニングにも、余裕があれば注視してみようと思う。

審判も人間で、完璧ではない。間違いもあって当然だ(減らす努力はあって然るべきだけど)。なのに、ことある毎に批判の槍玉に挙げられて少々可哀相でもある。審判の地位向上が無ければJのレベルも上がっていかないね。

なんて考えていたのだけど、第1節のサンフレッチェ広島対清水エスパルス戦で早速誤審があった。広島が得たPKで、DFの槙野がボールをセットし、おもむろにPA外に。するとFW佐藤寿人が走り込んできてシュートしゴール。これが得点として認められた。

しかしこれは「PKを行う競技者は特定されなければならない」という条項に反するみたいですね。槙野がボールをセットしたことで、キッカーは槙野に特定されるんだって。槙野はいつも変なことするなーと笑ってみていたけど、エスパルスも審判も大変だ。

試合を担当した岡部拓人さんは「JFAレフェリーカレッジ」の2期生。札幌vs鳥栖戦を担当した山本雄大さんは4期生。審判の育成はJ主導でも行われ、輩出はしているものの成果はまだこれから。そして誤審判定が出された後で、試合時には黙っていたクラブフロントやサポーターがざわつき出した。観る側もルールを把握していかないとね。

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“[読書] サッカーを100倍楽しむための審判入門 / 松崎康弘(著)” への1件のコメント

  1. たんこのアバター

    [読書] サッカーを100倍楽しむための審判入門 / 松崎康弘(著): サッカーを100倍楽しむための審判入門 松崎康弘(著)
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