ひげのおじさんが色々な質問に回答。

『ゼルダの伝説』シリーズ総合プロデューサーの任天堂・青沼英二氏が、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』に関するファンからの質問に回答する任天堂フランスの企画が Twitter で実施。ゼルダ史における時系列や「緑の服(勇者の服)」の存在など、興味深い質問も飛び出しています。

更新を確認でき次第、随時追加予定。


「自然」を中心におくアイデアの着想はどこから?

広大なハイラルが描かれるとともに、その「自然」の中でのサバイバルが1つ大きな特徴になっている『ブレス オブ ザ ワイルド』。ですが、リアルな自然を表現することありきだったのではなく、ゼルダらしいゲーム体験を作る上で、結果的に自然を強く感じられる世界が出来上がったようです。

「『ゼルダ』は、主人公であるリンクが成長していくゲームで、自分もリンクになりきって、自分も一緒に成長していく感覚を得られるゲーム」だと青沼氏。そうした感覚を得られるようにするためには、その世界がよりリアリティを持って存在していた方が良いだろうというのが開発ポリシーとして根底にあるのだそう。

なので今回も、“自然” をことさら表現しようとしていたというよりも、作品テーマを感じられるように、サウンドなりを作り込んでいった結果、リアルな世界が出来上がっているのだと。それによって、自然を強く感じられる世界になっていると青沼氏はコメントしています。

新フィーチャーの中でも気に入っている、ユニークな経験にするための取り組み

『ゼルダの伝説』としてはかつてない広大なハイラルが描かれる『ブレス オブ ザ ワイルド』。この広大な世界を楽しみながらくまなく探索するために取り組んだこととして、壁などを登ることのできる新しいアクションであったりパラセールを使った滑空があり、このゲームに非常に適していると青沼氏。

高いところへ登って、そこから下を見て気になるところを発見→パラセールで目的地を目指して降りていく。この一連のアクションによって、広い世界をどんどん探索していけるんだと語ります。

青沼氏はパラセールがお気に入りのようで、他のインタビューでもパラセールを使った戦略が好きだと熱弁していますね。

『ブレス オブ ザ ワイルド』は、ゼルダ史 (ハイラル史) のどこに位置するのか

『ゼルダの伝説』シリーズのストーリーは、基本的に作品ごとに独立。しかし時系列としてはゆるくつながりを持っていることが度々語られてきました。そして2011年、25周年のタイミングで発売された『ハイラル・ヒストリア ゼルダの伝説大全』で、遂に公式のゼルダ史が判明。

『時のオカリナ』以降、ゼルダ史は3つの時間軸に分岐しています。

  • 時の勇者(リンク)がガノンドロフに敗北
  • 時の勇者(リンク)がガノンドロフに勝利
  • 時の勇者(リンク)がガノンドロフに勝利(子供時代に戻る)

敗北の歴史は『神々のトライフォース』や初代、『リンクの冒険』など。真ん中は『ムジュラの仮面』や『トワイライトプリンセス』、子供時代に戻った後は『風のタクト』などトゥーンリンクの流れになっています。

さて、『ブレス オブ ザ ワイルド』がどこに入るのかですが、青沼氏は「遊んでもらう前に言っちゃうとつまらないことなので」と前置きした上で、ヒントとして、3rdトレーラーである女性が語っていた “ハイラル王国の歴史は、太古の昔から幾度もガノンという名の厄災に見舞われてきた歴史” というセリフを挙げます。

「女性がそこで、幾度も戦ってきたと言っているということは……。そういうことです。はい」

公式に初代と「同じハイラル」だと紹介していることもありますし、やはり、タイムラインとしては敗北ルートに?

ゲームの内容は、以前よりもシリアスな大人向けになっているのか

ボイスがふんだんに使われていることもあり、特に印象的だった『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の 3rd トレーラー。これまでのゼルダタイトルよりもシリアスなストーリーや演出が描かれるようにも見えましたが、これについて青沼氏は、そういう面があるにせよ、これまでのゼルダらしいユーモア溢れる場面を忘れていないことを強調します。

青沼氏によると「トレーラーはシリアスな印象のほうが、人の気持ちを惹きつけやすい性質があると考えたため」ああいう演出の形になったとのこと。とはいえ、ゼルダシリーズはそういったシリアスであったりダークな側面もあるにせよ、ギャグ要素であったりユーモアもふんだんに盛り込まれています。

全編を通して様々な感情に働きかける作品に仕上がっている。と青沼氏はコメントしています。

緑のチュニック (勇者の服) について

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』では、青い服を着たリンクが紹介映像やメインビジュアルなどに使われています。これまでのゼルダとは異なる印象を与える理由の1つともなっていますが、シリーズでおなじみの「緑のチュニック (勇者の服)」の扱いについて青沼氏は、「もちろん、緑の服も(ゲーム内で)手に入れることができます」と回答。

自給自足のサバイバル要素が強まった『BotW』では、リンクの着る衣服も様々な種類が登場します。入手方法も1つではなく、宝箱から入手したり、お店で購入したり、イベントでもらったりなど色々な方法が用意されています。

リンクが着ている「青い服」もその中の1つであり、「緑の服」も、まだビジュアルとしては出てきていませんが、手に入れることができるとのこと。

リンクに限らず、ゼルダやゴロン族のダルケル、ゾーラ族のミファー、リト族のリーバルといった力を貸してくれそうなキャラクターが身につけている「青」の持つ意味も気になるところですが、いつもの服がどのタイミングで登場するのかも気になります。

今回の一番のチャレンジは「制作環境の整備、エンジン作成」

『ブレス オブ ザ ワイルド』では、オープンワールド(オープンエア)の、非常に広大な世界が描かれます。これまでのゼルダでもある程度の規模を持った世界は描かれてきましたが、ここまで大規模なゼルダは今回が初めて。そのため、これまでと同じようなやり方では完成させることができないだろうと青沼氏や開発チームは判断。

青沼氏によると、『BotW』を作る上で最も苦労したのは、あの広大でいて密度のある世界の構築だったようで、制作環境の整備やエンジン作成に非常に時間がかかったそうです。

また今回はゲームの規模が大きくなったことで、開発チームの規模もこれまでにないものに。大勢の人がハイラルを生き生きとした世界にするために関わっています。そうした、これまで以上に大勢の人が手を加えていける環境の整備という面でも、今回は苦労があったようです。

最初に出会う茶色い服を着た老人は誰?

任天堂公式の方から、「原点回帰」という言葉を用いたり、「初代と同じハイラルが舞台」と言ってみたり、何かと初代との接点を作ろうとしている印象がある『ブレス オブ ザ ワイルド』。最初に出会う老人も、初代との共通点があるのかどうか気になるところですが、青沼氏によれば「実はあまり関係がない」そうです。

ただ、すごく重要なキャラクターで、リンクのこれからの運命を決めていく役割を担っているとのこと。また彼のセリフは青沼氏がすべて打っているのだそう。

一連のゼルダタイトルの中で、1番お気に入りの楽曲は

任天堂社内の吹奏楽部(Wind Wakers)で部長をし、演奏する時のパートはパーカッションだという青沼氏。『ゼルダ』シリーズの中で、最も気に入っている曲は?という質問に対して、て『風のタクト』に登場するボス「モルド・ゲイラ」の戦闘テーマを挙げます。

太鼓がフィーチャーされているこの曲は、和のテイストと別のものがミックスされており、心が高揚する面白い曲になっているとのこと。

「モルド・ゲイラ」戦の曲は、太鼓だけでなく、イントロのチキチキと和笛のような音の主旋律も印象的ですね。

ダンジョンの攻略順序も自由

世界に100以上の「ほこら」が点在するなど、細かなパズルもたくさん用意されている『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』。近年、ゼルダの当たり前を見直す中で、順序立てて攻略する必要性は徐々に薄れてきていますが、本作ではその順番は「本当にないんですよ」と青沼氏。青沼氏は『BotW』を、これまでに6回、最初から最後まで通してプレイしているそうですが、その間、解き方は全部バラバラだそう。

「むしろ、攻略の順番なんて考えずに、見つけたらそこへ入ってその謎を解いていく。そういう感覚で遊んでもらうほうが楽しみ方としてはいいのではないか。(サイドクエストが)山ほどあります」とコメントします。

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