ジェット・リー、アンディ・ラウ、金城武トリプル主演の歴史アクション・ドラマ。19世紀中国の清朝末期、太平天国の乱での実話を基に、彼ら3人の友情と確執が展開されます。戦争シーンでは中国映画お得意の物量作戦で迫力十分に表現されており、そしてちぎれたりなんやかんやでちょいグロい。
19 世紀末期。清朝の圧政下で民衆の怒りが爆発し、大平天国の乱が勃発。戦いに破れ、味方をすべて失った清朝軍将軍パンは失意の中で盗賊団のリーダー、アルフと、弟分のウーヤンと出会う。彼らとともに義兄弟の契り(投名状)を結んだパンは、大平天国軍を次々と倒し、西太后からも厚い信頼を得るに至る。しかし、国のために戦うパンと、仲間のために戦うアルフの間の溝は深まり、思いもよらない悲劇を引き起こす。それは逃れられない運命だったのか。純粋に二人の兄への友情のために戦ってきたウーヤンが下した決断とは…!?
最初は軍に迫害される盗賊達を救うために軍へと誘われて、戦をこなしながら犠牲はありつつも、最初はそれでよかった。しかし「投名状」という義兄弟の契があるがゆえに、行動を共にして同じ結果を得ていても各々見えているものは違って、盤石なはずだった絆に徐々に確執が生まれていくもどかしさ。
パンの方は元々軍隊所属で、より良い国を築きたい、そして結果を出して自分は出世も目論むと。そのために犠牲が出るのは仕方無いという思い強く持っている。アルフは盗賊の長だったこともあって、人命を、仲間を第一に考え、犠牲を最小限に留めたい。
思想のずれがあるのでどうしても戦争を繰り返していくうちに戦後の対応なので食い違いが出て来てしまう。しかもパンはアルフの奥さんリィエンを寝取ってしまってるし、リィエンもまんざらじゃない。でもアルフはアルフで大事なので黙ってるみたいな。その間で忠実に「投名状」の教えを守ろうとするウーヤン・・・あー。そしていつの時代もお上の人は腐ってるんですね。清末期だから尚更か。
こういう重たい映画だとは意識していなくて、ジェット・リーものだからということで見たので勿論ジェット・リーのアクションは堪能したのだけれど、色々考えることがありましたね。アンディ・ラウも金城武も男臭くて格好良かったけれども。
正義って何よ?と思ってしまう。正しいことをしているはずが、他の人の目を通すと正しくはなくなってしまう。戦争シーンもとても綺麗に美化されたものじゃなくて、生々しく残酷で、戦争は悲惨なものなんだよと教えてくれます。
知っていたのはアジア3大スターが共演する義兄弟ものという部分だけで、三国志のような感じなのかな、なんて。だから予備知識を入れてから見るべきだと前々から感じていることなんだけど、人で見ちゃうことが多いんですよね、反省。
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