『ポケモンGO』がもたらした生活行動の変化:課金ユーザーは全体の1割、リアル社会にも経済効果ほか


 

株式会社インテージが15日、スマートフォンアプリ『Pokémon GO (ポケモンGO)』がもたらした生活行動の変化の調査をインターネットで行い、その分析結果を発表しました。調査は、インテージ・ネットモニター“キューモニター”のうち、『ポケモンGO』利用経験のある16~69才の男女1335名を対象に実施されました。

『ポケモンGO』配信から10日後の利用状況、20〜34歳女性にも支持

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i-SSPのスマートフォンアプリ接触ログを用いて、『Pokémon GO』の利用率をトラッキングしたデータを見ると、最も利用率が高くなったのはT層(15~19才の男女)でした。7月26日時点では27.5%まで上昇。その後ゆるやかに低下し、23%前後で推移しています。

F1層(20~34才の女性)にも支持。開始こそ出足は15〜20%と3番手につけていたものの、徐々に利用率が増加し、7月31日時点ではM1層(20~34才の男性)を若干ですが上回っています。男性の方が利用率が高くなっている中で興味深い傾向です。

『ポケモンGO』の集客力をチェック

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「ポケストップ」が集中する都市部の公園では、深夜でも大勢の人が集まるようになりました。実際のところ、『ポケモンGO』に人を動かし、特定の場所に集める力がどれほどあるのかも調査が行われました。

調査が行われたのは、鶴舞公園(名古屋市昭和区)。ドコモ・インサイトマーケティングが提供する「モバイル空間統計」の速報集計値を用いて検証されました。この結果、昼過ぎから夜間にかけて客数が増加し、18時台には平常時を2,500人ほど上回る滞在人口が観測されたということです。増加分のすべてが必ずしも『ポケモンGO』プレイヤーとはいえませんが、23時台になってもなお前週との比較で2,000人前後の増加をキープしていたということで、『ポケモンGO』の影響は大きかっただろうとされています。

夜ランを定期的に行っている僕の個人的な感想としても、深夜帯としてはこれまでに見たことが無いほど多くの人が公園内を歩いている、滞在しているのを見ているので、『ポケモンGO』目的の方は少なくないだろうと思います。

周辺市区町村からも集客

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調査に使われたサービス「モバイル空間統計」では、性・年代と同様に、契約上の利用者の居住地を基本属性として利用することができるのだそう。それによると、16日と23日を比較して見た時に、昭和区・中区といったいわゆる地元エリアからのユーザーよりも、名古屋市の周辺区、名古屋市以外の市町村からの流入者割合が増加。特に深夜は地元以外からやってくるユーザーが増えたということです。

アプリ内課金:無課金が9割

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『ポケモンGO』には、いわゆるガチャのような確率でレアキャラクターを入手できる課金要素はありません。その代わりに、ポケモンを捕まえる「モンスターボール」や一定時間ポケモンが出現しやすくなる「おこう」「ルアーモジュール」、一定時間経験値が増加する「しあわせタマゴ」などのアイテムが有料で販売されています。強化に必ずしも必要なアイテムではないわけです。しかしそれでも売上ランキングで1位になるなど、相当な消費が予想され、この点も調査対象に。

結果、課金せずとも十分に楽しめることもあって、課金せずに無料のまま遊んでいるユーザーは9割を超えました。

アプリ外、実際の社会での消費

『ポケモンGO』は位置情報やAR技術を使ったリアルワールドゲームと呼ばれ、実際に外出して歩くことが求められます。ゲームを楽しむためにどのような行動をとったのか、また楽しむためにどのような商品・サービスの購入があったのかも調査されました。

『ポケモンGO』を楽しむために:家族や友人と話した、いつもより遠回りした等

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楽しむためにとった行動のなかで最も多かったのは「家族と話した」でした。友人とも含めると8割近い数字となっており、コミュニケーションが活性化しています。また「いつもより遠回りして歩いた」「ふだんいかない場所に出かけた」なども多く挙がっており、行動範囲が広がっていることがわかります。

購入した商品やサービス:飲食代、モバイルバッテリー・充電器など

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アプリ外、つまり実際の社会の中でとった消費行動については、コンビニやスーパー、小売店などでの「飲み物」「軽食」「モバイルバッテリー」、飲食店での「飲食代」、移動手段として「交通費」が上位に入りました。

ただここでもお金を使っていないとの回答が8割近くなるなど、ライトに楽しんでいる人もかなりいる様子。

リアル社会での平均利用金額は4000円強

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リアル社会で何かしらの消費をしたと回答した21.4%のユーザーに対して、『ポケモンGO』を楽しむために消費した金額を訊いたところ、1人あたりの平均利用金額は4016円となりました。内訳は

「コンビニ、スーパー、家電量販店などの小売店」で2048円
「レストランやファストフード店などの飲食店」で965円
「交通機関・宿泊施設・有料Wifiなどの、その他サービス」に1003円

だったということです。

ポケモンGOの経済効果は100億円以上の規模(調査時点)

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調査時点での『ポケモンGO』ユーザーは、推定約1200万人。このうち21.4%がリアル社会で何らかの消費行動を行い、1人あたりの平均利用金額が4016円だったとすると、『ポケモンGO』は配信開始から2週間で、103億円程度の関連消費を生み出したと考えられています。

調査概要

調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査期間:2016年8月3日~8月6日
調査対象者:インテージ・ネットモニター“キューモニター”のうち、16~69才男女個人の『Pokémon GO』利用経験者

別の調査会社から「ポケモンGO効果と課題の実態調査」結果も報告されています。

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