任天堂の岩田社長は30日に行われた「経営方針説明会 / 第3四半期決算説明会」の質疑応答の中で、開発組織を再編し、ハードのアーキテクチャを統合することによるメリットを説明しています。
任天堂は昨年開発組織を再編し、これまで別々にあった携帯型ゲーム機と据置型ゲーム機が1つになりました。ソフトのつくり方の作法が異なっていたものを、揃えていこうという試みです。
岩田社長によると、これまでは毎回新ハードを提案するときにビデオゲームに最適な技術が異なっていたために、ゼロから作り直しの状態でした。ですが技術の進歩により、そうしなくてもいいだけの前提が整ったとのこと。次のハード提案時は「Wii Uでやってきたことをいかに的確に活かすか」がポイントになると岩田社長はいいます。
さらに、Wii Uと同じアーキテクチャにする意味ではなく、「十分に吸収できるだけの仕組みをつくり上げる」という意味で、そうなると据置機と携帯機はもっと近い、兄弟のような存在になると続けました。
岩田社長はiOSやAndroidを例に挙げ、それぞれの共通OSプラットフォームがあることで複数デバイスへのソフト供給が滞らないメリットを説明。「任天堂プラットフォームもそうならねばならない」ということが一番大きなポイントだとコメントしました。
ゲームハードは新ハード立ち上げ時に一旦ラインナップがリセットされることが常で、任天堂もニンテンドー3DSとWii Uではソフト不足に陥り立て続けに大きく躓いています。次ハードとともに、どういう形でこの課題を解消するのか興味深いところです。