2017年10月5日、『ニンテンドークラシックミニ』の第2弾となる「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」が発売されました。定番・人気タイトル20タイトルに加え、当時未発売だった幻のソフト『スターフォックス2』を加えた全21タイトルが収録されています。
第1弾はファミコン、第2弾スーパーファミコンと発売されている『ニンテンドークラシックミニ』シリーズ。次があるのならゲームボーイかニンテンドウ64(NINTENDO64)の出番となりそうですが(任天堂が欧州でNINTENDO64コントローラなどを商標登録出願)、今回は仮にミニ64が発売された場合に収録を期待するソフトを選んでみました。
ソニーがプレイステーションで家庭用ゲーム機市場に参入したり、3DOやレーザーアクティブ、PC-FX、ピピンアットマーク、セガサターンなど、1990年代中盤から後半にかけては、多数のメーカーからゲーム機が発売された時期でした。ポリゴンの3Dグラフィックス、そしてデータ容量の大きな光ディスク時代へと移行していく中、任天堂は従来と同じくロムカセットを採用したNINTENDO64を発売。コントローラーは、様々な操作方法で3Dゲームを遊ぶため、独特の三叉の形状をしていました。
三叉のコントローラーや3Dスティック、振動パックというコントローラーのギミック。3Dポリゴン時代が到来し、ハードの性能もコントローラーも変化が大きかった時代の、個人的に印象に残っている64ソフトです。ちなみに、日本国内で発売されたN64ソフトは全部で208本あったそうです。
ミニ64が発売されるならこれを遊びたい!収録してほしいソフト
スーパーマリオ64 (1996年)
NINTENDO64本体と同時発売された、『スーパーマリオ』シリーズ初の3Dアクションゲーム。N64の3Dスティックを使ってマリオを動かし、3Dの箱庭世界を縦横無尽に駆け回ることができる画期的なソフトでした。
ゴール地点を目指すこれまでのアクションマリオとは異なり、フィールド上のどこかにある「パワースター」を探すことがミッションクリアの条件となっていて、用意されたマリオのアクションを使ってショートカットのようなこともできる、自由度の高さも面白いポイントでした。ジュゲムがカメラを持って撮影しているという設定もユニーク。
ウェーブレース64 (1996年)
波に乗る、波をつかむ感覚がリアルな、水上バイクが題材のレーシングゲーム。水上が舞台なので、自然やライバルたちが起こした波の影響も考えねばならず、地上を走る通常のレースとは一味違った感覚でライバルたちとの競争を楽しむことができます。振動対応バージョンも発売されていて、波やジャンプの衝撃を自分の手に感じることができます。スコアアタックもなかなかアツい。
マリオカート64 (1996年)
アクションレースゲーム『マリオカート』のN64版。コースが3Dになり立体的なデザインになりました。画面分割で最大4人プレイに対応。グランプリのコースは16種類、バトル専用コースが4種類収録。64版は1つのコースが長めに設計されていて、ラストを飾るレインボーロードは特に長く、集中力が求められます。
スターフォックス64 (1997年)
3Dシューティング『スターフォックス』の第2弾にして完成形といえる作品。オートスクロールで進んでいくステージと、360度自由に移動できるオールレンジモードの大きく2種類のステージが登場。フォックスたちをはじめとするやとわれ遊撃隊「スターフォックス」チームが、圧倒的な軍備を誇るアンドルフ軍に対して戦いを挑みます。
『スター・ウォーズ』や『インデペンデンス・デイ』、『機動戦士ガンダム』へのオマージュを感じられるステージが登場したり、フルボイス音声による演出など見どころ楽しみどころが満載。
ゴールデンアイ 007 (1997年)
映画『007』シリーズの『007 ゴールデンアイ』を題材とするFPS。開発はレア社。007の設定を生かして、監視カメラを破壊したり、サイレンサーやチョップで敵を倒し、自分の存在を気づかれないようにするスニークアクションが取り入れられている点もお気に入り。そこはボンドなので派手な銃撃戦も欠かせないのだけれど。原作再現も中々のもの。ゴールデンアイには登場しない、歴代キャラも出演。忘れてはならないのが最大4人プレイが可能な対戦モード。映画のサブタイトルに沿ったルールを選択できたり、それぞれの性格が出る多彩な武器を使った攻防が盛り上がります。
ディディーコングレーシング (1997年)
『ドンキーコング』ファミリーの「ディディーコング」が主役のレースゲーム。開発はレア社。アドベンチャーモードというストーリーモードがあり、コースを走るだけにとどまらない1人でも充分に楽しめる作り。レースカーに加えてホバークラフトや飛行機も登場したりと、『マリオカート』とは異なる魅力を持つゲーム。
テン・エイティ スノーボーディング 1080° Snowboarding (1998年)
『ウェーブレース』と世界観を共有する、スノーボードを題材とするアクションゲーム。雪の表現がとても上手くて、新雪やパウダースノーにぼふっと入っていく感じやアイスバーンでエッジを立てた感覚なども絶妙に再現されています。雪山の絶景、爽快感のあるトリック、格好いいリプレイ。タイムを競うだけでなく、スノボらしいスコアを競うモードも収録されています。
F-ZERO X (1998年)
現代より数世紀先の未来を舞台にした、圧倒的なスピード感が売りのSFレースゲーム『F-ZERO』の続編。N64になったことでコースは立体的になり、新マシンの最高速度は音速(約1215Km/h)を遥かに超える1500km/hに達し、秒間60フレームの滑らかなフレームレートでさらなるスピード感を体験できます。
サイドアタックやスピンアタックが登場し、ただ速く走るだけでなくライバルを蹴散らす動きを求められることも。自分以外のマシンを全てクラッシュさせることを目指すデスレースモードも追加されました。メタル調のBGMも『F-ZERO X』の特徴。登場キャラクターが一気に増えた作品でもありました。
ゼルダの伝説 時のオカリナ (1998年)
ゼルダシリーズ初の3D作品となった『ゼルダの伝説 時のオカリナ』。3D化したことで箱庭世界となったハイラルを駆け回ったり、複雑な設計となったダンジョンの謎解きを楽しめるようになりました。Z注目システムやAボタンでその時々に応じた最適なアクションが出る特殊アクションの自動化など、3Dゲームを遊びやすくする試みも多数導入されています。
ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 (2000年)
『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の素材を使って、わずか1年5か月ほどで制作された作品。『ゼルダの伝説 時のオカリナ』から数ヶ月後の物語となっている直接的な続編でもあります。3日後に月が落ち滅びる運命にある、ハイラルにそっくりな異世界「タルミナ」を救うため、リンクの冒険がはじまります。
3日間(72時間)を繰り返し過ごす「3日間システム」や特殊な能力が備わる「お面」や「仮面」、出会った人々の情報が記録される「ボンバーズ団員手帳」といった、ゼルダの中でも珍しい独特のシステムが搭載されています。
ウェットリス (1998年)
「水」を題材にした3Dの落ち物パズルゲーム。上から降ってくる様々なかたちのブロックを上手く使って水をせき止め、溢れてこないうちに蒸発させていくというルール。とっつきにくいのだけど、独特のルールと爽快感がハマります。
がんばれゴエモン でろでろ道中 オバケてんこ盛り (1998年)
64で発売された『がんばれゴエモン』シリーズの第2弾。1作目の『ネオ桃山幕府のおどり』は3Dアクションゲームでしたが、こちらは3Dグラフィックを基調とする横スクロールアクション。元々ゴエモンシリーズは奥行きを使ったギミックが盛り込まれていますが、3Dで描かれていることで、より多く取り入れられている印象。ゴエモンらしく2人同時プレイも可能。
ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ (1999年)
任天堂キャラクターのみならず他社のゲストキャラも入り乱れて大乱闘を繰り広げる『スマブラ』の第1作目。スマッシュなどの操作体系やゲームの舞台から場外へ落下したら負け、蓄積ダメージが見える、ダメージが蓄積すると吹っ飛びやすくなっていくなどの基本ルール第1作目時点から確立されています。中心的な開発者は元任天堂社長の岩田聡氏と後のシリーズでもディレクターを務めている桜井政博氏。
対戦格闘が苦手でも楽しめる操作方法やゲームシステム、任天堂のキャラクターが入り乱れて戦うアクションゲームということでじわじわと人気が広がり、最終的に200万本近く売れる大ヒット商品になりました。
ドンキーコング64 (1999年)
最近、再び2Dアクション路線に戻っている『ドンキーコング』も、N64版は3Dアクションでした。開発はレア社。おなじみのドンキーとディディーに加えて、かわいい女の子のタイニー、ひょうきんなランキー、力持ちのチャンキーが、それぞれの個性を生かして活躍。広大な8つのステージを舞台に、クレムリン軍にさらわれた仲間を助けるためバトルが繰り広げられます。
ゲームシステムは『バンジョーとカズーイの大冒険』が基になっていて、3D箱庭ステージに散らばったアイテムを集めるなどしてゲームが進行するN64時代によくあった形。
マリオゴルフ64 (1999年) & マリオテニス64 (2000年)
キャメロットが制作した、マリオキャラクターのスポーツゲーム。以前からマリオを扱ったゴルフやテニスゲームは発売されていましたが、64時代に『マリオゴルフ』『マリオテニス』シリーズが確立されます。マリオスポーツものを中心に出演している、ルイージのライバルキャラクター「ワルイージ」は、『マリオテニス64』で生まれました。
両ゲームとも、簡単操作で本格的に楽しめる作品。オーソドックスなルールだけでなく、マリオの世界観を活かしたギミックも収録されています。
カスタムロボV2 (2000年)
パーツを組み合わせて、自分だけのカスタムロボでバトルするアクションRPGシリーズの第2弾。ストーリーが厚くなり、ロボのパーツも増加。違法パーツも使えたり、男子心をくすぐる正統進化の続編です。最強のカスタマイズが存在しないような絶妙なバランス調整。スピーディーに展開するバトル。2on2バトルでは最大4人まで参加が可能。
罪と罰 〜地球の継承者〜 (2000年)
トレジャーが開発した、近未来の日本を舞台にしたアクションシューティングゲーム。3Dスティックで照準を合わせ、Zで撃つという操作スタイルが斬新なゲームでした。次から次へと場面が切り替わるステージ、息もつかせぬ怒涛の展開、独特の世界観で繰り広げられるストーリー、銃だけでなく剣でも戦う、アツいスコアアタック、チャレンジしたい人向けにトレジャーらしい遊びごたえのある硬派な難易度も用意されています。
バンジョーとカズーイの大冒険2 (2000年)
バンジョーとカズーイが2人1組で冒険する3Dアクションゲーム『バンジョーとカズーイの大冒険』の続編。新アクションが追加されるなどパワーアップしています。N64頃まではブラックユーモアを含むレアの感性と任天堂の遊びやすさがうまく融合していた時期で、出すソフトがほぼ名作。『スーパーマリオ64』のように3D箱庭ステージを探索しながら、仕掛けられたギミックを乗り越え、アイテム収集やストーリーを進めていきます。
不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城! (2000年)
ローグライク『不思議のダンジョン』シリーズの『風来のシレン』の続編。入るたびに構造が変わる、ランダム生成されるダンジョン。倒れたらレベル1に巻き戻し。ただしプレイヤーのスキルは上昇するので、手に入れたアイテムをどこで使うのかの判断力が養われます。といっても、すぐに使ってしまったら後で後悔したり、逆に使わずに大事に取っておいてもすぐにゲームオーバーになってしまったり。判断ミスは0にはならないのだけれど。
材料を集めてお城を作るというメイン目標のほかに、クリア後のダンジョンやモンスターを仲間にできるシステムなどやりこみ要素も一層豊富。