フランスのパリにある任天堂の開発子会社 Nintendo European Research and Development(NERD、元Mobiclip)が、クラウド技術の活用やGPGPUプログラミングの可能性を探究していく事が明らかになりました。
これは欧州版社長が訊く「Iwata Asks: NERD」から明らかになったもので、NERDでCTO(最高技術責任者)を務めるAlexandre Delattre氏が、今後の目標としてコメントしています。
「任天堂本社の開発陣は、実際のプラットフォームを開発していく事に時間を費やす必要があるので、我々は彼らが費やせない部分を探究していければと考えています。例えば、クラウドテクノロジーとの組み合わせや、GPGPUプログラミングによる新たなソフトウェアパラダイム等が開かれる可能性ですね」
岩田社長が決算説明会の質疑応答で何度か発言しているように、任天堂ゲームとの相性やクラウドゲームの得手不得手の面から、技術動向には目を向けているとしつつも、任天堂はクラウド技術の採用には慎重です。
とはいえ、魅力的な技術であることには違いなく、任天堂としても研究を行ない、その可能性を探ることのようです。その役割を請け負う事になりそうなNERDは現在、クラウド技術分野の研究者の雇用に動いているとのこと。
会社の名前だけを取得するような買収は行なわないスタンスの任天堂、従業員との関係も良好のようで、NERDの今後の飛躍が期待されます。