任天堂は25日、2012年度第1四半期(4-6月)決算を発表しました。売上高は848.1億円、営業損失は103.3億円、経常損失は297.8億円、四半期純損失は172.3億円でした。
ニンテンドー3DSは収益性が改善しているものの、4-6月期においては依然として逆ざやで、収益を圧迫しています。為替差損が211億円と、急激な円高や欧州危機が続いているのも海外比率の高い任天堂にとっては頭の痛い話。ただし売上原価および販売費および一般管理費は前年同時期よりも減少しており、ロイターによると3DSの逆ざやは現時点での製造分で解消されているとされ、営業損益の黒字転換は時間の問題にも見えます。
地域別売上高を見ると(前期 → 今期)
- 日本:169.2億円 → 330.5億円
- 米国:287.2億円 → 256.0億円
- 欧州:386.8億円 → 218.5億円
3DSハードの期間内販売台数は
- 日本:21万台 → 92万台
- 米国:11万台 → 42万台
- その他:40万台 → 53万台
3DSソフトの期間内販売本数
- 日本:103万本 → 296万本
- 米国:184万本 → 247万本
- その他:167万本 → 196万本
でした。
昨年の低迷した流れを脱し、日本ではトップハードの座についた感のある3DSですが、海外では勢いがありません。Wiiも縮小しているため年末発売予定のWii Uが軌道に乗るまでは3DSで引っ張らねばならず、3DS LL投入によるてこ入れなど携帯機の弱い海外でどう勝負していくのか注目されるところです。
4-6月期のミリオンセラータイトルは昨年の3タイトルから減少し『ポケモンBW2』の1本でした。