[Wii] レースゲームのような割り切った操作とアクション『ソニックと秘密のリング / セガ(2007)』


 

ソニックと秘密のリング

2007年3月に発売された、Wii版のソニックシリーズ1本目。Wiiリモコンを横に持ち、傾けるなどして自走するソニックを動かす(というよりは制御する)ユニークな操作法となっています。ジャンルはアクションだけど、レースゲームのような感覚も強くなっています。

ソニックシリーズはGC版を少し触った程度なので、あまり慣れているわけではないけれど、あのACTなのにやりすぎなほどのスピード感は好きだったりするので、思い切って購入してみました。この新操作のソニックも、セガゲーの例に漏れず取っつきにくく(クセのあるというか)、やや敷居の高い難易度かと思う。

レベル制ということで序盤はスキルが揃っておらず、まだ速度もゆっくりめなソニックも、レベルアップすることで得られるスキルやソウルゲージを使用することで、どんどんスピードが上がっていき、最終的には制御するのが大変なほどの速度になります。ただ、爽快感が増してくるのだけれど、敵や障害物によってそれを阻まれるステージが多いので、盛り上がりそうになってくると引っかかる寸止めな構成。

まあこの辺は慣れというか、攻略魂に火を付けるところなのかもしれないけれど、もう少し初心者向けにソニックの高速でステージを走り抜ける感覚を楽しめる作りになっていても良かったのではないかなと思う。自走していくせいで止まりたいのに止まれなかったりと、単純な割に相当に慣れが必要な操作と相まって、ストレスの溜まる作りになっています。残念。

Wiiリモコンによる独特な操作を採用してみたものの、結局、従来のようなコントロールスティックの方が動かしやすいというか、もう少し楽に走り抜けられるステージがあっても良かったんじゃないのかなと思う。こういった詰めの甘さがセガらしいといえばセガらしいのだけれど、毎回勿体ない。

とはいえ、何度でもコンテニュー出来るシステムだったり、多人数プレーの出来るパーティーゲームが充実していたりと、プレイヤーを遊ばせる要素は揃っています。慣れが必要なゲームではあるけれど、その先にはソニックのスピードを活かした爽快感が待っているので、気になったら遊んでみて損は無いのではないだろうか。慣れるまでの時間で評価が随分変わってきそうだけど。

それでも、操作キャラクターを無意味に増やしてシリーズとしての売りがぼけてしまっていたソニックシリーズだっただけに、ソニックによる高速アクションとテーマを絞る事が出来たので、今後のシリーズの在り方を考えると、この作り方で良かったのだと思う。後はもう少し初心者にも優しい作りになってくれれば、自分のようなヘタレゲーマーでも楽しめるのだけれど。

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