Ubisoft、Vivendi の敵対的買収から逃れる


 

フランスのメディア企業 Vivendi (ヴィヴェンディ) が、保有していた Ubisoft の株式すべてを売却することを決定しました。売却額は20億ユーロ。Vivendi は Ubisoft の敵対的買収を目指していると長く報じられてきましたが、全株式を手放す決定をしたことで、この話も幕引きとなりそうです。

Vivendi は Ubisoft の株式27.3%を保有する主要株主で、発言権を高めるため保有比率を高めることを目指していました。しかしVivendi保有株式の大半を Guillemot Brothers SE が買い戻すことで、再び創業者一族による安定した経営を取り戻します。

取引には Vivendi が Ubisoft の株式を5年間は購入しない契約も含まれており、2015年から Vivendi が仕掛けていた Ubisoft の敵対的買収に向けた動きは、ここで幕引きとなりそうです。

ただ今回 Vivendi が手放した Ubisoft の株式は、Guillemot Brothers SE 以外の投資家も保有することとなり、新たな大株主が生まれています。

1社はカナダの機関投資家 Ontario Teachers’ Pension Plan (3.4%)、もう1社は売上高世界1の中国のゲーム会社テンセント (5%) です。Ubisoft は中国市場向けビジネスを加速させるため、テンセントとパートナーシップを締結したことを、あわせて発表しています。

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