2016年8月23日、任天堂のスーパーファミコン(海外名はSNES、Super Nintendo Entertainment System)が北米で発売25周年を迎えました。海外ゲーム誌 GameInformer ではこれを記念して、ベストゲームリストを発表しています。
海外メディア作成のランキングなので『ドラゴンクエスト』シリーズが入っていなかったりするものの、日本で評価の高いソフトは海の向こうでも軒並み高い評価を獲得しています。任天堂ハードは任天堂中心になりがちですが、この時代はサードパーティのソフトも多く入っています。特にスクウェアタイトルは海外でも人気でした。
The Top 25 Super Nintendo Games Of All Time
25位:聖剣伝説2
発売年:1993年 / メーカー:スクウェア
25位に選ばれたのは、1993年に発売されたスクウェアのファンタジーアクションRPG『聖剣伝説2』でした。『ファイナルファンタジー外伝』ではなく、独立したシリーズとしての第1歩を歩み出した本作は、スクウェアならではの美しいグラフィックと音楽、そして最大3人までの協力プレイを楽しめる点も印象的でした。
24位:スーパードンキーコング
発売年:1994年 / メーカー:任天堂(開発:レア)
当時最新の 3D CG により、スーパーファミコンの限界を超えるビジュアル表現を実現した横スクロールのドンキーコングが24位にランクイン。マリオよりも重量感のあるドンキーのアクションとレベルデザイン、アニマルフレンドでアクセントもつけられていました。
23位:スーパーマリオ ヨッシーアイランド
発売年:1995年 / メーカー:任天堂
『スーパーマリオ』シリーズからは、ヨッシーが主役となった『ヨッシーアイランド』がまずは23位に登場しました。手描きタッチのグラフィックや、スーパーFXチップの機能を活用したダイナミックな動きが新しい横スクロールアクションゲーム。1作目にして世界観やゲームシステムがすでに完成しており、ゲームの完成度も高いです。
22位:NBA JAM
発売年:1994年 / メーカー:アクレイムジャパン(開発:ミッドウェイ)
22位はバスケットボールゲームから2on2のゲームプレイがアツい『NBA JAM』が選出。NBA公認で実在の選手が登場するものの、人間離れした驚異的な跳躍力でド派手なダンクを決めることができる超人系スポーツゲームです。
21位:アクトレイザー
発売:1990年 / メーカー:エニックス(開発:クインテット)
21位はSFC初期の名作『アクトレイザー』が選出。アクションゲーム(アクションモード)とシミュレーションゲーム(クリエイションモード)が融合したゲームシステムは画期的でした。日本でもSFCの名作を語るときにたびたび挙がるタイトルですが、海外メディアからの評価も高かったようです。
20位:スーパーマリオRPG
発売年:1996年 / メーカー:任天堂(開発:スクウェア)
任天堂とスクウェアのコラボレーションが実現した、マリオシリーズ初のRPG『スーパーマリオRPG』は20位にランクイン。クォータービューで描かれるスクウェアらしい美麗なグラフィックと『スーパーマリオ』シリーズの世界観をベースとしながらも独自の世界観、『スーパーマリオ』がジャンプアクションであることを忘れないアクション性の高いギミックが特徴。この後、
19位:悪魔城ドラキュラ
発売年:1991年 / メーカー:コナミ
『Castlevania (キャッスルヴァニア)』として海外人気も高い『悪魔城ドラキュラ』が19位にランクイン。スーパーファミコンで進化した映像や音楽で、シリーズの持つホラー要素が強化されました。ムチを使った多彩なアクションも特徴。
18位:スターフォックス
発売年:1993年 / 任天堂
18位は、本格的な3D性能を持つゲーム機の登場を前に、スーパーファミコンで3Dグラフィックを実現したフライトシューティングゲーム『スターフォックス』。3D空間を舞台としながら、ステージ内の進行ルートはある程度決まっていて、コース外にそれることはなく、自機の操作とシューティングの敵を撃つ面白さが両立しています。
17位:ファイナルファイト
発売年:1990年 / メーカー:カプコン
ベルトスクロールアクションを代表する作品の1つ『ファイナルファイト』は17位に選出。戦う市長マイク・ハガーとコーディーが、ハガーの娘でコーディーの恋人であるジェシカを救うため、犯罪集団「マッドギア」に戦いを挑みます。3人目のプレイヤーキャラクターであるガイはこのバージョンでは削除されていましたが、後のバージョンで復活。
16位:NHL ’94
発売年:1994年 / メーカー:エレクトロニック・アーツ・ビクター
アメリカ4大プロスポーツから『NHL』がランクイン。EA Canada が開発した本作は、最高のスポーツゲームを決める際には常に名が挙がる常連組だということです。
15位:パイロットウイングス
発売年:1990年 / メーカー:任天堂
スーパーファミコンで実現した拡大縮小回転機能を活用する、大空を舞台としたスカイスポーツゲームが15位にランクイン。
14位:シャドウラン
発売年:1994年 / メーカー:データイースト
同名のテーブルトークRPGをベースにした、サイバーパンク&ファンタジーRPG。オープンなデザインとキャラクターが印象的。高難易度。
13位:ロックマンX
発売年:1993年 / メーカー:カプコン
ファミコンの『ロックマン』シリーズから100年後の世界が舞台となっている新シリーズ。ダッシュや壁蹴りといった新アクション、アイテム入手によるパワーアップなど、新たなシリーズとして様々な要素が加わっています。「波動拳」を撃てる隠し要素も。
12位:MOTHER2 ギーグの逆襲
発売年:1994年 / メーカー:任天堂(開発:APE、HAL研究所)
開発難航の末に発売された「大人も子供も、おねーさんも。」なRPGが12位に選出。『MOTHER』シリーズの中では唯一公式にオリジナルが海外発売された作品でもあります(MOTHERはWii U VCとして配信、3は未発売)。カラフルでポップなグラフィックや、糸井重里氏が手がけた独特の世界観、印象的な音楽はいまだにファンを惹きつけてやみません。
11位:モータルコンバットII
発売年:1994年 / メーカー:アクレイムジャパン(開発:ミッドウェイ)
実写取り込みのキャラクターが戦う、ゴア表現も特徴的な対戦格闘ゲームシリーズ第2弾がこの順位にランクイン。続編ではさらにその表現が増したものの、格闘ゲームとしての質も向上しています。なお、日本版では血の色が緑色に変更されています。
10位:パネルでポン
発売年:1995年 / メーカー:任天堂(開発:任天堂、インテリジェントシステムズ)
『Dr.マリオ』『ヨッシーのたまご』『ヨッシーのクッキー』など、任天堂は数多くのパズルゲームを開発・発売してきていますが、その中でもSFC時代に一際輝いたのは『パネルでポン』でした。
海外では『Tetris Attack』というちょっと誤解も生まれそうなタイトルで発売されていますが、その内容でしっかり評価。カーソルで囲まれた2つのパネルを入れ替えて、縦・横3つ以上揃えて消す落ち物パズルゲームです。
9位:ファイナルファンタジーIV
発売年:1991年 / メーカー:スクウェア
スクウェアのスーパーファミコン参入第1弾ソフトとなった、『ファイナルファンタジーIV』が9位に登場。主人公セシルを中心に、老若男女さまざまなキャラクターが登場。ストーリーの進行に応じてパーティーが入れ替わる形式が採用されています。後のシリーズ作品にも採用されているアクティブタイムバトルの採用も本作から。
8位:スーパーボンバーマン
発売年:1993年 / メーカー:ハドソン
対戦も盛り上がる、ハドソンの人気アクションタイトルが8位にランクイン。マルチタップが必要となるものの、最大4人までの同時プレイが可能。アクションパーティーゲームの定番の1つでした。
7位:スーパーマリオワールド
発売年:1990年 / メーカー:任天堂
スーパーファミコン同時発売ソフトだった『スーパーマリオワールド』は7位に。ファミコンから進化を遂げたグラフィックやサウンド、マリオアクションの増加、そしてヨッシーが初登場。隠しルートを探す楽しみもありました。
6位:スーパーマリオカート
発売年:1992年 / メーカー:任天堂
スーパーファミコン用ソフト最多売上を記録した『スーパーマリオカート』は6位でした。マリオシリーズのキャラクターたちがカートレースを繰り広げる、しかもマリオらしいアイテムも使ってというアイデアが見事に調和。レースの腕だけではない、アイテムを引く運も重要になる絶妙なバランス。この手のアクションカートレースがジャンル化するほどの完成度でした。
5位:ストリートファイターII
発売年:1992年 / メーカー:カプコン
対戦格闘ブームを生み出した『スト2』のSFC移植版は5位にランクイン。弱中強パンチ・キックの6ボタンの採用とコマンドによる必殺技がアツい。システムの裏を突いたキャンセル必殺技などコンボも続々と生み出されました。
カプコンの公表している販売データによると、その売上は世界630万本で、『バイオハザード5』(700万本)や『バイオハザード6』(660万本)に次ぐ歴代3位の記録しています。
4位:スーパーメトロイド
発売年:1994年 / メーカー:任天堂
シリーズ最高傑作との評価も多い『スーパーメトロイド』は4位に。取得した装備アイテムに応じて行動範囲が広がる探索アクションアドベンチャー。手探り感がいいんですよ。
3位:クロノ・トリガー
発売年:1995年 / メーカー:スクウェア
『FF』シリーズの坂口博信氏、『ドラゴンクエスト』シリーズの堀井雄二氏、そしてキャラクターデザインに『ドラクエ』『ドラゴンボール』等の鳥山明氏が集まったドリームプロジェクトが第3位に。
当時代表的だったランダムエンカウントが廃止されていたり、ATBの採用、ラスボスを倒すタイミングでエンディングが変化するマルチエンディング、再プレイがしやすいつよくてニューゲームなど、クリエイターの名前だけではない意欲的なチャレンジも多くある時空を超える冒険を繰り広げる、ステキなRPGとなっています。
2位:ゼルダの伝説 神々のトライフォース
発売年:1991年 / メーカー:任天堂
歴代ゼルダの中でも人気の高い2Dゼルダの傑作、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』は惜しくも2位でした。光と闇の世界を行き来しながら、ハイラルを救うためリンクが冒険を繰り広げます。
1位:ファイナルファンタジーVI
発売年:1994年 / メーカー:スクウェア
『神トラ』を抑えて1位に選ばれたのは『ファイナルファンタジーVI』でした。結果としてSFC最後の『FF』となった本作は、スクウェアらしい美しいビジュアルとストーリー、印象的なシーケンス、音楽、多くの仲間キャラクターが登場し、好みのパーティーを編成できるなどストーリー重視の奇数、システム重視の偶数と言われていた当時の『FF』のいいとこ取りをしたような内容でした。
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