好調なローンチを記録しながら、その後失速してしまった Wii U。勢いを取り戻すためには値下げが必要であるとの見方も少なからずありますが、任天堂の岩田社長は、Wii Uの問題は価格にあるのではなくソフトの充実が先決であると考えています。
Wii U 失速の理由はソフト不足
CVGの寄稿者Steve Boxer氏によれば、岩田社長は、Wii Uの勢いが失われた原因は価格にあるのではなく、質の高いソフトが不足しているためであると主張。
「価格がWii Uの実際の問題であるならば、ベーシックセットとプレミアムセットの間の販売比率に幾つか矛盾があります。価格の問題であるなら、より安いベーシックセットの方がたくさん売れているはずですが、実際はプレミアムセットの方が多く購入されています。ですから価格の問題ではないと見ています」
海外では値下げ要求や非公式な大規模値下げなども行われ、先日は英大手小売AsdaがWii Uの店舗販売を取りやめるなどWii Uと距離を置く小売業者も出てきています。
岩田社長はまず、キーとなるゲームの強力なラインナップが最優先であると言います。
「私は実際の問題はソフトウェア不足にあると理解していて、唯一の解決策は高品質なソフトウェアのタイトル数を揃えて、マスマーケットに提供することだと考えています」
国内ニンテンドー3DSは、値下げ+カンファレンスの期待感+有力タイトルの積極投入で勢いに乗っていきました。海外でも今年に入り任天堂タイトルが積極的にリリースされていることで、ようやくハード販売数も上向きになってきました。
Wii Uでも3DSの再現を狙う任天堂。ですが『スーパーマリオ』のカードをローンチで既に切ってしまっている事や、牽引力のある『スマブラ』『マリオカート8』が 2014 年の発売予定であること、ソフトメーカーのサポートが手薄であること、さらに他社の次世代機がこの年末に相次いで登場してくること等を考えると、この年末商戦でWii Uを活性化するのは、いくら年末に強い任天堂といえどもそう簡単にはいかないだろうなと思いますね。
既にハードを所持しているアクション好きなユーザーからすれば、OSの問題も通常利用には差支えないレベルに解決していますし、7月以降のラインナップは時間や資金をどう捻出していこうか考えるほど充実しているのですが。