Activisionが『Skylanders』シリーズで開拓し、ディズニーや任天堂、そして昨年はレゴが参入し、ビデオゲームの新たなカテゴリーとしてここ数年市場の拡大が続き、小売に貢献してきた「Toys-to-Life」ですが、2016年は変化が起きているようです。
2015年は過去最高の販売規模に
『LEGO Dimensions』でLEGOが参入した影響もあって、UKにおける2015年の「Toys-to-Life」市場は過去最高の売上を記録。1億2900万ポンド以上のゲームやフィギュア/関連商品を販売しました。
GfKの調査によると、ゲームの最新作『Skylanders Superchargers』か『LEGO Dimensions』『Disney Infinity 3』のいずれかを所有するUKの消費者は62万人以上。
しかしながら、ゲームの販売は伸びている一方で、消費者がこのカテゴリに消費する金額は減少しています。
Toys-to-Life市場の2016年は、二桁減の逆風
2016年1-4月期、『Skylanders』や『Disney Infinity』『amiibo』『LEGO Dimensions』を含む「Toys-to-Life」市場の売上は、2015年の同時期と比較して12.1%ダウン。昨年のこの時期、『LEGO Dimensions』はまだ発売されていなかったにもかかわらずです。今年は売上が大幅に減少する、逆風のスタートとなりました。
販売額の減少は、「Toys-to-Life」商品で大幅な割引が行われている影響もあるとMCVは指摘。例えば『Skylanders Superchargers』のスターターパックは、セインズベリーズのようなショップでは15ポンド未満で販売されているということです。
Activisionは『Skylanders Superchargers』のパフォーマンスについて、予想を下回ったと報告。今年はアニメや新作の投入で巻き返しを図ります。Disneyは『Disney Infinity』シリーズについて、事業を終了すると発表しました。一方で新参の『LEGO Dimensions』は、昨年UKで最も成功した「Toys-to-Life」となるなど明暗が分かれました。
任天堂の『amiibo』は他社の商品とは異なり、1つのシリーズに依存せず、複数に対応する形を採用。その分1つのソフトで見られる連動要素は浅くなってはいますが、人気の高いキャラクターはコレクション目的としても購入されており、安定した販売が続いています。
2016年3月期、『amiibo』や周辺機器を含む部門の売上高は前期比36.%増の520億円を記録しました。任天堂は今後も『amiibo』のラインナップ充実を図るほか、『amiibo』を使った新しいゲーム体験を提案し、さらなる販売拡大を目指すとしています。