近年の任天堂は、ダウンロード版ソフト販売や追加コンテンツ、Nintendo Switch Online などの販売が好調で、デジタル分野での収入も増加しています。
一方で音楽分野に関しては、一部のタイトルでゲーム中の収録BGMなどを収めたサウンドトラックが発売されたり、音楽イベントが開催されることはあるものの、音源がデジタル配信されることは、2024 年になってもほとんどありません。
はたして、任天堂サウンドがサブスク解禁される日はくるでしょうか。
ゲーム音楽も重要な価値のあるもの
任天堂はゲーム音楽のデジタル配信についてどう考えているのか。株主総会でこれについて質問された方がいました。
良いゲーム音楽は新しくゲームに触れるきっかけになると思う。最近では「ゼルダの伝説」シリーズなど、サウンドトラックが発売されるゲームも増えているが、任天堂の資産をより活かすために、ゲーム音楽をサブスクリプション方式で配信するといったことを検討しているのか。
この質問に対し、任天堂の古川俊太郎社長は次のように回答しています。
古川: 多くのお客様がゲーム音楽に愛着をお持ちで、当社でも、ゲーム音楽のコンサートや配信を行うと大きな反響をいただきます。ゲームというものが多面的にお客様に愛されていることを感じています。 「任天堂IPに触れる人口の拡大」のために、ゲーム音楽も重要な価値のあるものだと考えていますので、お客様に喜んでいただけるような形での活用を検討していきたいと思います。
Spotify や Apple Music、Amazon Music といったサブスクサービスで任天堂の音楽が配信されるようになれば、多くのユーザーが手軽に任天堂サウンドを聴けるようになりますし、さまざまな環境で聴けることで利便性が向上します。公式に配信されれば、違法アップロード対策にもなります。
またモバイル事業と同じように、家庭用ゲームをまだ進出できていない地域にも任天堂を届けることができる、任天堂との接点にもなります。