毎年定期的に新作をリリースしているサカナクションの5thアルバム『DocumentaLy』。東京進出後3枚目。既発シングル曲が多くて、新鮮さが欠けるかなと思ったんだけど、ディープなアルバム曲とポップなシングル曲のバランスを見ると、案外ちょうどいい感じだなと思ったりもしましたよ。なんか、既に馴染んでる感じがあって。
過去2作よりもブレがなく、音もまとまっているようにも感じるし、東京以降の3枚の中では一番すんなり入ってきたアルバム。既にiTunesの再生回数では過去2枚を越えていたりもする。シンセの存在感がいい具合のところに落ち着いているように聞こえる。主張しすぎず控えめすぎず、サカナらしいエレクトロポップ・ロックサウンド。
「ルーキー」はシングルでもいいなと思ったけれど、アルバムで聴いてもやっぱりいい。東京・都会をテーマにした「モノクロトウキョー」「仮面の街」、アルバムの肝である「エンドレス」からイントロ曲「DocumentaRy」への流れとかも。で、意外とはまったのが「流線」。こういうのもいけるかっていう。
そして、これまでを“今までの僕の話は全部嘘さ この先も全部ウソさ”と言っちゃった「ドキュメント」。でも、“愛の歌 歌ってもいいかなって思い始めてる” なんて、サカナクションが次の段階へ進むことも、同じ歌の中で示唆していたりもする。これからが楽しみになる締めくくりだ。
- DocumentaLy
サカナクション
発売日: 2011.09.28 - 01. RL
- 02. アイデンティティ
- 03. モノクロトウキョー
- 04. ルーキー
- 05. アンタレスと針
- 06. 仮面の街
- 07. 流線
- 08. エンドレス
- 09. DocumentaRy
- 10. 『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』
- 11. years
- 12. ドキュメント
- 13. ホーリーダンス Like a live Mix