RHYMESTERの”HARDCORE HIP HOP STAR”Mummy-D(マミーディー)と、SUPER BUTTER DOGのギタリスト竹内朋康によるマボロシの3rdアルバムが遂に到着。勢い余って(?)出来ちゃったようですよ(公式より)。本人達からすればそんなことは全く無いだろうけど。
1曲目「マボロシを聴きながら」は杏里のあの名曲を大胆にもサンプリング。初っぱなからループループ。笑わしてくれます。
今回はDさんの高速ラップが控えめな印象。「ワンモアヴァース」くらいですね。しかしこの曲はえらく下ネタ。なのに詞のキレが今ひとつな感じ。「SLOW DOWN」(ワルダクミ収録)に対しての曲だそうですが、なるほどね。全体的な印象として、より歌ものに近づいているのはマボロシ仕様なのだろうか、それとも年のせいなのか。円熟味を増したと言えばそれらしく聞こえるのだけれど、やはり物足りない。どうなんだろう。どうしたんだDさん。
その分ギターが気合い入ってるというか、ハードなトラックが多いんですけどね。「ワルダクミ」ではDさんが前に出ていて、「ラブシック」ではちょうど良く両者並び、そして今回は竹内氏が前にずずいと出てきている。「Music Is Mine feat Crystal Kay」「セクシー」と、ギターリフがカッコイイです。椎名林檎との「あまいやまい」もいかしてます。「You Gonna Get Yours」は竹内氏のソロ。
「今宵の晩ご飯」の歌詞には笑わせて貰ったり、「記念日」「なんとかなんのさ」にほろりと来たり、彼らの師的叔父さんを歌ったという「日本の親父 昭和の親父 feat.KOHEI JAPAN」でじーんと来たり、突き抜けたオンリーワンを目指せという「ヒーロー」に勇気づけられたりしながら、アルバムは終了してしまうのでした。打ち込みベースのトラックに竹内氏のギターが乗る様は良いのだけれど、ちょっとハードさに欠けるかなという(サムライマー的に)今回の1枚。
公式サイトではDさんによる全曲解説あり。