表紙&巻頭カラー&増ページでボリュームアップのジャイアントキリング第370話。最新単行本第36巻は7月23日発売。
VSウルグアイ代表戦直前、両代表監督およびキャプテンの合同記者会見が行われています。
「“友人”であるペーニャが率いるウルグアイ代表と戦える機会を与えてもらえたことを、心から喜んでいる」と日本代表のブラン監督。そしてペーニャ監督も「私も幸せに感じていますよ」と返します。
藤澤さんでもその名前は聞いたことがあるというペーニャ。引退してまだ10年ほどの、元ウルグアイ代表スター選手。山井さんによれば、キャリアの晩年(インテル?)にブランが在籍クラブの監督として招聘され、もう一度輝けるはずだと背中を推されて長年在籍したクラブを離れ、最後にもう一花咲かせたのだとか。つまり、同じクラブで一緒にシーズンを過ごしたことは無い2人なのです。
それでも世界的に有名な選手を揃えて、フルメンバーで来日した理由とは。
対戦国である日本を、ブランが選んだその1点においても「間違いなく強くなる国」だと評価し、だからこそ本気でぶつかって我々が勝利すると話すペーニャ監督。日本をリスペクトしつつも、まだウルグアイのほうが数段上にいるんだと自信と余裕が見えます。写真撮影を行い会見は終了。
そして、試合当日。代表ユニフォームを着たサポーターで埋まる満員のスタジアム。試合を見に来たETUの広報有里ちゃんは「なぜ同じ日本人がボール蹴ってんのに、代表は盛り上がってて国内リーグの注目度は今ひとつなんじゃ〜」と嘆き節。ウルグアイ代表は世界的な選手が来日しているとあって、海外ファンも多いのでは?と後藤GM。ETUの赤崎も、ウルグアイの方に興味があると話していたとか。ザキさん、変装してサックラーみたいになっています。さあ、椿の出番はあるのかどうか。
試合直前のミーティング。ブラン監督はモチベーションの上がる話をしようと、これまでの1年を振り返ります。この1年は、国民やサポーターのみならず、選手にとってもW杯の惨敗から自信を取り戻しつつあった1年でもありました。
誰のおかげ?「この僕のおかげでね(おっとそこは訳さなくていいとブラン監督)」
さあ、そしてアジアカップの開幕も翌月に控えています。アジアも厳しい戦いになるとはいえ、最終目標はW杯の舞台で世界の強豪国に勝利すること。そこで、現在の日本代表がどの程度の実力なのか、世界の中での立ち位置を確認する意味で、今回のウルグアイ戦が組まれたのだといいます。
そして明かされるブランとペーニャの関係。終始にこやかに話していたベーニャ監督ですが、一度たりとも視線をブランの方に向けることは無かったのです。それって、つまり……。
ウルグアイ代表のロッカールームでも、ペーニャ監督がブラン監督との関係を語っていました。ペーニャは選手時代、長年在籍したクラブを第二の我が家のように愛し、ファンもまたペーニャを愛し、リスペクトし、相思相愛のような強い絆で結ばれていました。
選手生命の限りこのクラブに尽くし、ユニフォームを脱ごう。そう考えていたペーニャですが、ある1人の男(=ブラン)によって、その夢は絶たれることとなりました。
「スター気取りで走らない選手を、僕は使わないよ?君は考えを改めた方がいい」
その後ペーニャは出場機会を奪われ、移籍することに。この一件を選手生活における“最後にして最大の屈辱”だと今でも根に持っているペーニャ。美談の裏にはこんな話が。というか、受け止め方一つなんでしょうが。
母国のスターが日本代表監督に対して燃やす復讐への想いに答えようとモチベーションを高めているウルグアイイレブン。あなたが受けた屈辱は、俺たちが何倍にもして返してやりますよ。オーラ漂う選手たちが顔見せして、以下次号。