マトリックスのオファーを断って出た、という割りにはいまいちチープなジェット・リー作品『ザ・ワン 』。オープニングのVFXと最後のジェット・リーvsジェット・リーは見応えあったけれど、設定を生かし切れていないというか。125もあるパラレルワールドのジェット・リーがもっとハチャメチャに絡むのかと思っていたら、話が始まった時点で既に残り3人になっていたという。

この宇宙全体には125のパラレルワールドが存在し、その均衡を守るため多次元宇宙捜査局=MVAが監視に当たっていた。が、捜査官の一人ユーロウがその特権を利用して、他世界の自分を次々と殺し始めた。ユーロウは一人殺すたびにそのエネルギーを吸収するかのように超人化していく――。ロサンゼルス。アメリカ大統領をゴアが務める世界。留置場から出てきた男ロウレスをユーロウが襲い殺してしまう。そしてこの時、ユーロウの標的はついに、ブッシュが大統領を務める世界に住む、ロサンゼルス郡保安官ゲイブひとりとなった……。

123人分の力を吸収して超サイヤ人状態になったユーロウ(悪)とゲイブ(善)の対決シーンやVFXが見所なんですが、もっと派手な展開を期待していら案外普通だった。奥さんTK役のカーラ・グギノは無駄にセクシーでしたが。

バトルシーンはさすがジェット・リーと香港時代から縁のあるコーリー・ユエンといった感じですが、CG過多で動きがちょっと不自然だったり、途中バイクを軽々と持ち上げたりするシュールなシーンも。スローばかりじゃなくてスピード感を感じられるエフェクトも見たかったなあ。

『トランスポーター』シリーズなどで今やアクションスターとしての地位を確立したジェイソン・ステイサムも出演。マーシャルアーツに目覚めたきっかけはこの映画でのジェット・リーとの共演からなんですよね。トランスポーターのアクションもコーリー・ユエンだし。その部分ではこの映画があってくれてよかったなと思う。

でもなんだかんだいいながら、最後の最後まで悪役のジェット・リーを見られたり、Papa RoachやDrowing Pool等ロックを採用した音楽もバトルに合っていて結構好きな作品だったりする。ロックもありヒップホップもあり、ジェット・リー作品は印象的な音楽に恵まれていると思う。

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ザ・ワン
原題:The One
監督: ジェームズ・ウォン
製作:スティーヴ・チャスマン、グレン・モーガン
脚本:グレン・モーガン、ジェームズ・ウォン
音楽:トレヴァー・ラビン
アクション・スーパーバイザー:コーリー・ユエン
出演:ジェット・リー、カーラ・グギノ、デルロイ・リンド、ジェイソン・ステイサム

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