任天堂、スマホ向けアプリは「継続的に年2 〜 3本リリース」「ゲーム専用機との間に相乗効果を生み出す」


 

2016年3月の『Miitomo (ミートモ)』で、スマートデバイス向けにも参入を果たした任天堂。『Miitomo』に加えて『Super Mario Run (スーパーマリオ ラン)』と『ファイアーエムブレム ヒーローズ』の計3タイトルをリリースしていますが、今後も継続的に、年に2〜3本程度をリリースしていく方針を改めて確認しました。

これは任天堂のQ3決算説明会の質疑応答の中で「来期以降、スマートデバイスアプリはどの程度の頻度でリリースしていくのか?」という質問に対して、任天堂の君島達己社長が「任天堂のタイトルとしてお客様に楽しんでいただけるスマートデバイス向けアプリを年に2 〜 3本程度継続的にリリースしていくつもり」と回答したものです。

“任天堂のタイトルとして” という話なので、『ポケモンGO』のように関係会社からリリースされるタイトルはおそらくこの2〜3本には含まれておらず、任天堂キャラクターを採用するタイトルはもっと増えてきそうです。

また『ポケットモンスター サン・ムーン』の驚異的な販売実績には『Pokémon GO (ポケモンGO)』のヒットが大きく影響したものと考えられますが、今後、スマホアプリとゲーム専用機向けソフトとを連携させ、どうビジネス拡大に結びつけていくかについては、

取締役の⾼橋伸也氏は「ゲーム専⽤機と直接連動しないスマートデバイスアプリであっても、関係性を感じてもらえるように提案する⽅法はあると思っている」とコメント。

「スマートデバイスは、特にタブレットの様に⼤きなものは、⼩さなお⼦様にも触っていただきやすく、任天堂の IP(知的財産)に接していただきやすいデバイスだと認識しており、スマートデバイスとゲーム専⽤機の間に相乗効果を⽣み出せるように考えている」と続け、『ポケモンGO』のヒットがが3DS本体や『ポケモン』関連タイトルの追い風となったように、他のキャラクター、IPでもシナジー効果を生み出せるとの考えを示しました。

またクリエイティブフェローの宮本茂氏は、任天堂社内では若い世代へアピールするために、より普及しているスマートデバイスを活用すべきとの認識のもとで、自社 IP を積極的に展開し、スマートデバイス連動による影響を最大化するための努力を続けているとスマホ事業に対する取り組みかたをコメント。『ポケモンGO』の大ヒットを目の当たりにしたことで、それが誤りではなかったという手応えを感じ始めているといいます。

その上で、ニンテンドー3DSや Nintendo Switch というゲーム専用機事業が任天堂の最重要ビジネスとなることに変わりはないが、これからも任天堂IPに接していただく⽅を増やすためにスマートデバイスを活⽤していくし、徐々に売上が拡大し収益に貢献するようになってきたスマートデバイス事業の拡大を目指していくとしています。

君島社長は昨年末、一部メディアとのインタビューで、任天堂は2017年度以降もスマホ向けに「年3本程度」のゲームを配信する計画であると明らかにしていました。

任天堂は当初、2017年3月末までに5タイトル程度をリリースする計画でした。最終的に、期末までの配信は『Miitomo』『スーパーマリオ ラン』『ファイアーエムブレム ヒーローズ』の3タイトルで、2本は2017年4月以降へと延期。うち1本は『どうぶつの森』を採用したタイトルです。


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