最新単行本第22巻&ムック『GIANT KILLING extra Vol.08』が好評発売中!ジャイキリ×アディダスのコラボ第2弾も予約受付中!な、『GIANT KILLING』(ジャイアントキリング)第237話。


10年前のETU―
つるんでる仲間に誘われ、ちょうど関心を持っていた東京ダービーを観戦することになった羽田。仲間と共にサポーターのおっちゃんに案内されゴール裏へ。あの頃の、ゴローがコールリーダー(と呼べるかどうかもわからないけれど)をしていた、和気藹々としていたゴール裏。じいちゃんずの姿も。

選手入場のタイミングに合わせてゴローが合図を出し、一斉にコールし始めるサポーターたち。その迫力に圧倒。そして入場してくるプロのサッカー選手、その中にいる日本代表選手。羽田自身もサッカー経験者だっただけあって、プロまで昇り詰めた彼らのレベルの高さはよく分かる。そして目の当たりにしたサポーターの熱気。

選手のプレーが凄いからここまで熱狂するのか
それとも、サポーター達の熱気が選手達をもり立てて凄いプレーをさせてるのか…?

PKで先制されるも、達海のゴールで同点に。ゴール裏の最後方で、応援に参加もせずに見ているだけの羽田ですが、スタジアムの雰囲気、サポーターの熱狂に吞まれていきます。表情が緩んでいる事にも、友人に指摘されるまで気がつかないくらい。

そして、達海が決めた勝ち越しゴール。思わずガッツポーズ。でもワル仲間に気がつかれないように小さくそっと。

いつ以来だ…?こんなに胸のすくような、スカッとした気持ちになれたのは…

両親の離婚、姓の変更、周囲からの陰口、高校の退学、家庭崩壊…嫌なことばかりだった日常から離れられる、非日常の光。どうでまたすぐ息苦しい日常に戻る事を分かっていながらも、ETU対ヴィクトリーの東京ダービーは羽田をスタジアムの虜にさせたのでした。

試合後、専門誌をチェック。これまではあまり注目していなかっただろうETUのページも見て、達海の怪我にショックを受け、それでもETUのホームゲームの日程を調べました。次のホームゲームは夜。仲間と一緒じゃなくても、1人でもいい。あの場所は、素の自分になれる気がした。サッカー観てるときまで他人に気を遣いたくない。

そして少しずつ動き出す。しかしバイトの面接で心ないことを聞かれ、また嫌な気持ちに。帰宅すると、母親はアルコールをあおり、片付けもしないまま既に就寝。そんな折、中学の担任だった真壁先生の言葉を思い出します。

「環境なんかに飲み込まれない強い心をお前は持ってる」

これくらい別にどうってことない。スタジアムにいけば、こんなうっぷんぶっとばせる。そしたらもう一回切り替えて、イチから頑張りゃいいだけの話だろ。

ところが、羽田の2度目の観戦となった試合は、あの一体感、熱狂を感じさせてくれたスタジアムの雰囲気をもう持ってはいませんでした。ちがう、この間とは、スタジアムの雰囲気がなんか違っちまってる。・・・としたところで今週はここまで。

自分を非日常に連れて行ってくれたはずのスタジアムが、観戦2試合目にして崩壊へと向かっていただなんて、なんてこったい。ゴローが奥さんの出産準備で抜け、達海効果でゴール裏にミーハーな人達も増えていた頃。選手達との信頼関係にもヒビが入り始め、チームの達海依存も明るみになり、一見盤石だったはずのETUは崩壊へと歩き出していたのでした。

過去編は14巻15巻16巻、サイト内の記事で言うと東京ダービーは138話あたりからになります。

GIANT KILLING(22) (モーニング KC)  / ツジトモ、綱本 将也
GIANT KILLING 22
ツジトモ (著), 綱本 将也 (企画・原案)
出版社: 講談社
発売日:2012年1月23日

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