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【リーグ戦第20節: 山形 1 – 1 ETU】
長丁場だったサックラーとタッツミーの監督対決、モンテビア山形対ETU戦も、後半ロスタイム5分を残すのみとなりました。後は選手の、チームの、勝ちたい気持ちの勝負。


(そうだ!! ひるむな。自分を貫け、小森!! あの頃のタッツミーが持っていた…相手を出し抜く狡猾さ…。それに似た感覚を持つお前は、モンテビアの中心を担っていける存在なんだ…!!)

なるほど、サックラーが小森に対して拘りがあったのは、能力的なことだけではなく、現役時代の達海らしさを持っていたから。達海好きなサックラーとしては、単に自チームの選手以上の思い入れがあったんですね。

(これからの山形がクリエイティブなサッカーをしていくためにも、迷わず自分の才能を信じろ…! 小森!!)

鋭い切り返しで殿山を置き去りにし、中へ切り込んでくる小森。中央、空いた!「野郎! 突っ込んで来る気か。なめんじゃねえよ」と丸岡をフリーにしてまでカバーに入る黒田。しかし、

「はっ(パスだと思った時点で…さすがにもう遅いんだよ)」

黒田をかわし、さらに縦へドリブルで仕掛けてくる小森。雑念を捨て、見えるのはゴール、そして勝利だけ。殿山も止めに戻るも間に合わない。やばい。

「佐野!!」
「この…!」

佐野さん止められるか?が、ここで小森は打たない。来てるだろう?と右アウトサイドで横へ流す。走り込んでくるのは、黒田がマークを外してフリーになっている丸岡!

(再三チャンスをもらっておきながら…チームが逆転できないのは…管野ちゃんがヘタレなのと、僕が…年上にモテそうだなんて…相手選手にまでなめられてるからだー!!)

ダイレクトで打ちにいく丸岡。

(間に合えっ!!)

石神が止めに入るも、丸岡ここでワンフェイク入れて外へ一歩外す。上手い。ガミさんがスライディングで倒れ、自身がフリーになったところでシュート!しかし、小森の横パス、そしてこの丸山がフェントを入れたほんの少しの時間は、シュートを止めるべくゴールへと向かって走る選手が足を伸ばすのには十分なものでした(フェイントヲ入れた画に、左手がちらっと映るくらい)。

自ら体ごとゴールへ転がりこんでしまう勢いでカバーリングに入り、右足でボールをブロックしたのは、俺たちのミスターETU・キャプテン村越!弾いたボールは運良く右のCB杉江の元へ。

すぐさま起き上がり、「攻めろ!! 俺達は勝つんだ!!」力強い言葉。

スタミナはもうとっくに限界にきているだろうに、勝利を渇望する気持ちが身体を動かします。スカルズもキャプテンの身体を張ったプレーに

「意地見せろよ攻撃陣!! キャプテンの頑張りを無駄にすんじゃねえ!!」声援を送ります。

この村越のプレーには、誰もが「何故村越がそこにいるんだぁ!?」となったに違いありません。コッシーはスタミナには不安要素がありましたからね。そしてこの中2日の日程で、しかも現在ETUは10人で、山形の猛攻にさらされていましたから。

さあ、ETUのカウンター。もういい加減残り時間も少ない。

「カウンター、阻止しろ!! 絶対に、止めるんだ!!」

「野郎っ!」

前へと急ぐETUのボールを奪い返そうと、殿に対して厳しく当たりにいく小森。「ガブくん」倒れ込みながらも、なんとかガブリエルへとボールを出す殿。不安定な体制ながら、ちゃんとガブが欲しがる前のスペースへとパスを出せる殿の技術。このボールが通り、再びガブリエルがドリブル開始。今度こそっ。

「中野!! 18番のチェックも怠るな!」声を出す山形のキャプテン大倉。

(また切り込んでくるのなら、俺が止める!! 絶対に止めてやる!!)

何度も仕掛けてくるガブに対して、キャプテンのプライドがメラメラと燃え上がります。その大倉を見て、なにかを警戒しているメンデス。

(これは完全に俺の推測だが、おそらくメンデスは、自身を「助っ人外国人」と捉えている印象が強い…。インタビューの発言なんかでも…「チームのため」「他の選手の成長のため」なんて発言がやたら目立った。

その反面、大倉!奴はキャプテンマークを巻くだけでなく、メンデスと組んでる時も、最終ラインの統率は奴が担っている。

奴にはプライドがある。日本人センターバックとしての譲れないプライドが…! そしてメンデスは、そのプライドを尊重し、大倉を成長させたいという思いがある。だからガブリエルは大倉が止めに来る…!! しかし、ウチとして厄介なのはメンデスのほうだ!! ガブリエルには大倉の動きが見えている。あいつが相手なら、ガブリエルは次のプレーで…

間違いなく勝てる!!)

達海の読み通り、今度こそ勝てるのかガブリエル。ドリブルで仕掛けていきます。と思わせておいていったんパス!? いったん前にいる宮野へボールを預け、宮野はマークについている中野をブロック。切り込めるスペースを作っておいて、ガブリエルへボールを戻します。

「打てぇーっ!!」

ガブリエルの前に立ちはだかる大倉。キーパーの野村もニアを切っています。

「打たせるな大倉ぁ!!」

(駄目だ!! その男はしたたかだ…!!
今のこの状況では……大倉はその男に駆け引きで勝てん…!!)

夏木についているはずのメンデスが夏木へのマークを外し、大倉のカバーに走る。これまで大倉の成長を促すため、彼を信頼し、プライドを尊重してきたはずのメンデスでしたが、最後の最後で大倉への信頼が揺らいだか、ここで動いてしまいます。

してやったりな、釣れたといった表情のガブ、今度は勝負にいかず、走り込んできたフリーの夏木へ優しいパス。

「夏木ーっ!!」

ナッツここで決められるか?! といったところで、今週はここまで。くっ、やばいと気付いたメンデスが戻ろうとしていますが、これはもう間に合わないでしょう。息も絶え絶えの夏木が、ほぼごっつあんなこの状況でふかすことなく、エースストライカーとしてしっかりとゴールできるかどうか。

キャプテンが身体を張って決定的なシュートを阻止し、そこからETUの勝ちたい気持ちが繋いだボール。信じる心、勝ちたい気持ち、ここはいくらモジャモジャであろうと決めてもらわなくちゃね。でも、仮に宇宙開発となってしまっても夏木らしいというか、まあひどくガックリと落胆するだろうけど。

あるいは、今週1コマも出てこなかった王子が絡んでくるかもしれませんね。名古屋戦の、「ご苦労バッキー」みたいな。山形の攻撃の時、前の方に残ってましたからね。守備をしない王子のことだ、この時間というのもあるし、自陣深くまで戻ってこないだろう。

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