ボールを奪うやいなや、ここぞとばかりに一気に攻め上がるヴァンガード甲府。な、ジャイアントキリング第395話。石浜もオーバーラップを仕掛けます。

甲府の10番エドゥーを潰そうとプレッシングにいくETU村越。ですがエドゥーは、体勢を崩しながら左サイドの選手へパス。そしてそのパスは左サイドの選手に通り甲府のチャンスが広がります。石神もスライディングに行きますが止められず。

甲府は後ろの選手も上がり人数をかけたカウンター。左サイド、ボールを持つ8番が見ているのは、逆サイドの石浜。ここには清川もついていますが、中央を越して右サイドへ飛んできたボールの競り合いに勝ったのはフィジカルの強い石浜。これを中央に折り返して、9番のイイヅカが打っていきます。が、これは黒田がブロック。

しかしこぼれ球を拾ったのはまたしても甲府でした。6番の選手がもう一度上げて、合わせたのは11番(DAMI?)。今度はファーに決まって、先制点は甲府!前半25分、ETUは追いかける展開に。

清川との電話で、ETUに戻るつもりは無いと話していた石浜。自分の甘さを捨てるために決断した移籍ですが、甲府へ移籍して気がついたのは、ETUがどれだけ恵まれた環境にあるか。ということでした。

甲府のような地方クラブは、在籍選手の年齢層も高く、レンタルで移籍してきている選手も少なくない。たとえ若手の有望株が育ってきても、すぐ他のクラブに買われてしまうというのが現実です。代表クラスの選手が長く活躍することはまずありえない。引き止めておくだけの資金はこのクラブには無いんだと地方クラブの現状を打ち明けます。

ETUもキャンプ地が近場だとか外国籍選手を雇うお金が無いだとか長いこと貧乏クラブとして描かれてきましたが、そもそもの資金規模がまず違うんだと石浜はいいます。

甲府は大企業がスポンサーに付くこともなく、地元の小さな会社であったり、お店であったりがスポンサーになって、皆で支えてるクラブ。それに対してETUは、長年胸スポンサーについている大口の大江戸通運がおり(副社長とのごたごたもあるにはありましたが)、だからこそ、有力選手たち、王子や杉江、緑川のような代表クラスの選手が在籍していられるのだと。

地方クラブと比べて資金力があるだけでなく、東京にあるという時点で既に有利な立場にあると石浜はさらに続けます。当時、石浜や清川が東京生活に浮かれていたように、東京ってだけで人が集まってくるのだと。東京ヴィクトリーというメガクラブが存在しているおかげで、ETUは弱小ぶっていられるんだと甘さを指摘します。

成績にかかわらず安定したスポンサー収入、少なくない数存在しているコアなサポーター、あまりにも大きなライバルクラブがあるせいで、自分たちは弱小でも仕方ないというメンタル。ETUは地方クラブよりも恵まれている。その環境をもっと活かさなくちゃいけないと石浜なりの叱咤。

そんなETUと比較して、甲府はクラブとしての規模も小さく、しかしたくさんの人たちや会社の情熱で成り立っている。在籍している、何度も移籍を経験した選手達は、もう一度輝こうと必死になってサッカーに取り組んでいる。必ずしもレベルは高くないかもしれないけれど、甲府のような環境に身をおくことで、プロサッカー選手としての喜びを感じられるんだと石浜は語ります。

だからこそ、他の同じような環境にある地方クラブのためにも、甲府を絶対に残留させなくちゃならないと、石浜はその強い決意をプレーで見せるのでした。

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