『アサシンクリード』のプロデューサーとしても知られ、現在はUbisoftトロントの代表を務めるJade Raymond氏は、多額の予算を必要とする大作ソフト、いわゆるトリプルAタイトルについて、進歩し続けるためには、例えばF2Pの導入などパッケージ販売の他に新たな収益モデルを模索する必要があるとコメントしています。


Raymond氏はDigital Spyのインタビューで、E3やGDCといったカンファレンスで見られる革新的なアイデアはインディーシーンからのみもたらされるという印象が強く、その一方で、大型タイトルのコスト上昇は革新を抑圧すると懸念しているとコメント。

「トリプルAタイトルへの期待は高まり続けていますし、コンソールはますますパワフルに、そして開発チームも規模も大きくなっています。そんな中で我々は、どのように開発費を維持していけるでしょうか。大いに疑問です。コスト上昇がイノベーションを抑圧しようとしているものの1つであることは間違いないと思います」

Raymond氏は「より多くの収益モデルを確立すること」「コストを削減すること」の2点をトリプルAタイトル開発スタジオが生き残っていくための解決策としてあげ、現行のパッケージ販売のみの収益モデルではもはや限界にきていると説明しています。

またRaymond氏は「トリプルAタイトルにはフリー・トゥ・プレイやマイクロトランザクションを行う余地が確実にありますし、Ubisoftトロントが現在研究している分野の1つでもあります」と続けます。

マルチプラットフォーム戦略が当たり前になったことで1,000万本規模のセールスを記録するタイトルも増え、ソフト自体が1つのプラットフォームとして機能し、追加コンテンツで継続的に収益を期待できるようにもなりました。Raymond氏が言うように、継続的な追加コンテンツの配信により収益を上げているソフトも珍しくありません。

Raymond氏は『Team Fortress 2』を例に、活発なユーザーコミュニティもまたマネタイズを期待できると言います。ただしそこには注意点が。成功モデルを単にコピー・アンド・ペーストするのではなく、それぞれのソフトが持つ違いを見極めなくてはならないということです。

今世代(PS3/Xbox 360/Wii)は、100万本単位でソフトを販売しても採算が取れないソフトが珍しくなく、開発スタジオの閉鎖やレイオフも相次ぎました。

次世代機ではハードウェアの性能が飛躍する中、シンプルにアイデアを具現化したインディータイトルが注目を集めるなど揺り戻しも見られます。人々の消費スタイルは変化し続け、ゲームを遊ぶ環境もまた変化し続けている中で、大作ソフトがどう生き残っていけるのか、次世代機がローンチを迎える年末から今後数年は注目のトピックとなりそうです。

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