任天堂・岩田社長、他社プラットフォームへのソフト供給を改めて否定


 

Wii Uが不振に陥ったことで、Wii/DS期はおとなしかった他社プラットフォームへソフトを提供するよう提案する外野の声が勢いを増していますが、任天堂の岩田社長は意に介さず、改めて自社でハードとソフトを開発する重要性を述べています。


CVGに掲載された記事によれば、岩田社長は任天堂の将来を放棄しても良しとするならば、著名フランチャイズを他社プラットフォームに提供する事で短期的には利益をあげられるかもしれないが、それは任天堂の将来のためにならないと言います。岩田社長は、自分は長期的な任天堂の成功にも責任があるとし、貴重なリソースを他社プラットフォームへ提供する事は考えられないとコメントしています。

また岩田社長は、ハードとソフト両方を任天堂が開発する理由についても言及。ハードとソフトが一体となった状態で設計・提供する事のユニークさ、また双方の開発者が社内に居ることで、互いに刺激し合うことが、任天堂のクリエイティビティに繋がっているとコメントしています。

「私が信じているのは、任天堂は非常にユニークな会社であるということです。ハードウェアとソフトウェアを統合した状態で人々に向けてデザインと提案をするビジネスを行うので、我々はユニークでいられるのです。それに、任天堂には同一社内にハードウェアとソフトウェアの開発者がいるので、彼らは互いに刺激し合っています。

任天堂の持つこうした条件が、他社に無いクリエイティビティを可能にしているんです。多くの著名な任天堂フランチャイズが存在する裏にはそうした背景があって、任天堂フランチャイズは独特に際だっているんです」

Wii Uはローンチの盛り上がりが吹き飛ぶほど、厳しい状況にさらされています。ソフト開発の遅れもあり、2013年4-6月期は世界出荷台数は僅か16万台に止まりました。任天堂のハードとソフトの関係はたびたび話題に上りますが、今回も他社プラットフォームへの供給を明確に否定。定番タイトルに加えて、任天堂の哲学を証明するような、僕らをあっと驚かせてくれるソフトの登場をこれからも期待しています。

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